女性を目の前にして緊張感のあまり…

女性がティールームの予約席で待っていると…(写真はイメージです)
女性がティールームの予約席で待っていると…(写真はイメージです)
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 お見合い市場にいる男性の珍プレーには、枚挙にいとまがない。39歳、お見合い回数50回の静香さん(仮名)は言う。

「お見合い30回を超えたあたりから、もうどんな男性が来ても驚かなくなりましたが、ひとりだけ忘れられない方がいます。ティールームの予約席で待っていたら、いらした男性がガタガタ震えていてイスに座ろうとしたとき失禁してしまったんです。もちろん、その日のお見合いは中止になりました」

 こんな話もある。元CAで美人の敬子さん(仮名・32)は年収4000万円の開業医とお見合いすることになった。

「私、気合が入ってました。ホテルに着いたら10分前だったのでトイレにメイク直しに行ったんです。気づいたら時間が5分過ぎていた。あわててティーラウンジに戻ると、お相手はすでに立っていらして。

 “お待たせしてごめんなさい”と小走りで近づいたら、いきなり怒鳴りつけられました。“お見合いに遅刻をしてくるなんて非常識だな。『今日のお見合いは私が遅刻したので、なくなりました』と、ここであなたの仲人に電話してください!”と」

 その剣幕に震えながら仲人に電話。敬子さんが電話を切ると、その開業医はスタスタと帰ってしまった。

 もちろん、これらは突出した一部の例で、誠実で心やさしい人たちは大勢いるし、婚活アプリ、婚活パーティー、お見合いで幸せな結婚を決めていった人たちも大勢いる。

 しかし、なぜこれほど多くの出会いを繰り返しているのに、結婚相手に巡りあえないのか。

 次回は、そこを掘り下げたい。

<プロフィール>
取材・文/鎌田れい
21歳よりティーンズ雑誌のライターとして活動を始める。鎌田絵里のペンネームで恋愛ライトノベルズを18冊、恋愛エッセイや婚活本の出版も。芸能人や文化人の記事や書籍も執筆。自身が婚期を逃し、必死の婚活の末、36歳で結婚。40歳で双子の母に。その経験を生かして、恋活・婚活ライターとして活動中。ミッションは、生涯未婚率の低下と少子化の歯止め。