「大河の現場って、こんなに楽しいんだと思いました。姫扱いもしていただきましたし(笑)。
アップの日、私は絶対に泣くことはないだろうと思っていたんですけど、無性に泣けてきてしまいました」
信繁が九度山に流されて14年。竹内結子演じる茶々は“お上さま”として大坂城に君臨していた。
「時間を経て、茶々も貫禄が増しているので、セリフ回しも少し声を大きく、トーンを下げてみてください、と三谷さんにお話をいただきました」
秀頼(中川大志)に対する愛情も増すばかり。息子の分も自分が頑張らなくては、と秀吉の陣羽織を羽織り、陣中見舞いに行くシーンも。
「殿下(秀吉)の陣羽織を、テストの段階で着てみましょうという話になったんです。やってみるとインパクトが強いので、採用となりました。私的には楽しかったんですけど、みなさんの冷たい視線を感じて、こんなふうになってはいけないな、と思いましたね(笑)」
“私たちは同じ日に死ぬの”という呪いとも思える言葉を19話で信繁に送った茶々。その言葉に導かれるように、大坂城へと戻ってきた信繁=幸村。
「戻ってきた信繁さんはカッコよくなっていました。ヒゲ、カッコいいですね、って堺さんに言いました(笑)。
茶々にとって以前の彼は、男性として求めるというより、大きなぬいぐるみみたいなもの。一方的に話しかける感じというのかな。それが戻ってきてからは、どこか頼りにする気持ちのほうが強くなり、話を聞くほうが多くなりました。“守られたい”という感覚もあったのだと思います」
また、茶々と幸村の関係についてはこうも語る。
「幸村さんとは、恋人というより兄妹っぽいですね。ただ、すごく甘ったれていたのだと思います。手を握ったり抱きついたり。男性に対してやったら勘違いされることのオンパレードですよね(笑)」