貯金額の目標は「年間50万円×勤続年数」
負担の大きい、ストイックな節約法は自分には合わない、と思えば、自分に合ったユルいやり方で、自分なりに貯めていけばいい──。同様に、お金の使い方も自分なりに、が大切です、と風呂内さん。
「同じぐらいの年収の家を見て、“あそこは子どもにこんな習い事をさせているから”“私立中学に行かせているから”“家を買っているから”“車を持っているから”だから、うちも!……というように、他人のライフスタイルに影響を受けるのは危険です。特にこの傾向は、収入が平均より高めの家庭に多く見られ、身の丈に合ったレベルの想定が上ブレしがちです。収入は高いのに出費も多く、将来の家計が心配なケースも多々あります」
例えば、東京に住んでいると、世帯年収2千万円だとしても、子どもが2人いて、ある程度、習い事もさせて、持ち家で車も持って……となると、貯金が難しくなるそう。大事なのは「身の丈に合った暮らし」の見極め。自分なりの判断基準を持って、生活スタイルを作ること。
「『身の丈に合った暮らし』のひとつの目安としては、平均的な年収の人では、年間50万円×勤続年数の額の貯金があると、一応、安心です。住宅を買ったり大きな出費があって一時的に貯金が減ったとしても、だいたいこれぐらいの貯金があるといいでしょう。逆に、収入はけっこうあるのに貯金がまったく増えていかない人は、お金の使い方を見直してみては? 生活が派手だったり、どこかで無理な出費をしているのかもしれません」
自分が本当に欲しいものは、我慢せずに買う。だけど、自分にとって必要ではないものは買わない──。見栄や他人との比較を1度、捨てて、そんなシンプルな原点に立ち返ってみませんか?