ヒットするタレントシンガーの共通点とは
歌がヒットした彼らと桐谷には共通点があるという。
「グリーンボーイズも桐谷さんも、本人として歌っているわけではありません。架空のキャラクターになり、曲もそれに合わせて作られているんです。長瀬智也さんが『桜庭裕一郎』、時任三郎さんが『牛若丸三郎太』として歌ったのと似ていますね」(前出・品田氏)
昨年はネットから広がった大ヒット曲も生まれた。
「ピコ太郎さんの『PPAP(ペンパイナッポーアッポーペン)』はYouTubeから世界的にヒットしました。誰でも無料で聴けることで、あれだけ広まったんです。PPAPをまねた動画がたくさんアップされましたが、それがさらに人気を呼びました」(前出・品田氏)
とはいえ、古坂大魔王もピコ太郎を演じることでヒットをつかんだ。タレントや俳優が等身大の姿で歌ってもファンはついてきてくれないということなのだろうか。
「ミュージシャンとタレント・俳優には大きな違いがあります。ミュージシャンは生きざまを歌で表現しますから、ファンは感動するんですね。俳優は素の自分ではなく役を演じるのが仕事です。向きが逆なんですよ。だから、本業がありながらも“ミュージシャン”になったと錯覚して、どっちつかずの状態でCDを出すとだいたいコケるんです。役者さんは架空のキャラクターを演じながら歌手活動をしたほうが、うまくいくのでは」(音楽誌ライター)