「向井くんとは久しぶりだったんですが、相変わらず頼りがいのある人だなって。彼の芝居を信じているので、どんなことがあってもこの人についていこうと思っていました。あとは本当にイケメンで、ずっと見てられます(笑)。いや~カッコいいですもん。あの笑顔を見たら、こっちも幸せな気分になっちゃいます」
向井は“おばあちゃん子”だったそうだけど、自身は?
「私は祖父母とは一緒に住んでいなかったこともあり、年に2回、お盆とお正月に会えるくらいで。若くして亡くなってしまったので、ちゃんと話せた記憶がないんです」
それでも、みんなでカラオケをしたりなど、家族は大の仲よしだったと振り返る。
奈良県の田舎町でのびのびと生まれ育った尾野。そんな中、姉妹の中でも彼女だけが地元を離れ、女優を目指して東京へ。最初はずいぶんと寂しい思いをしたとか。
「昔は、ほぼ毎日電話していました。私はやりたいことがあるぶん、寂しさも紛れていましたけど、父母にとっては目の届かないところに行ってしまうわけですから心配だったと思います」
今となってはたくさんの作品に出演し、両親も娘の活躍を喜んでいる。
「少しは親孝行できてるのかな。でも、これまですごく支えてきてもらったので、まだまだ親孝行と言うには足りないくらい。いくらしてもし足りませんが、この先も、うんと頑張らなきゃって思います」
私にとっての“何日君再来”
尾野にとっての大切な3曲を聞いた。
「『神様はバリにいる』で共演したナオト・インティライミさんの音楽にはすごく元気をもらってます。大げさに言うと“新しい扉を開いてくれた”というか。歌詞を読んで“こんな私でもいいんだ”って気分にさせてくれて、すごいパワーの持ち主だなって」
「昔、おじいちゃん家にカラオケセットがあったんですが、当時はまだレーザーディスクで、子ども向けの曲も全然なかったんです。それで私が歌えるということで選ばれたのが香西かおりさんの『無言坂』。それ以来、私の持ち歌なんですよ(笑)」
「平井堅さんの『僕は君に恋をする』も私にとって思い出の曲。朝ドラ『カーネーション』の打ち上げで、みんなのために感謝を込めて歌ったんです」
<映画情報>
映画『いつまた、君と ~何日君再来~』
6月24日(土)全国ロードショー
81歳ながら、不慣れな手つきでパソコンに夫・吾郎との思い出を綴る芦村朋子。だが、突然病に倒れ、孫の理が『何日君再来』と題された祖母の手記をまとめていくことに。そこには朋子が夫とともに生き抜いた波乱の時代や、夫婦そして家族の深い絆が綴られていて――。