民放の連続ドラマに初主演する高畑充希が、『家政婦のミタ』『〇〇妻』の脚本家・遊川和彦とタッグを組むホームエンターテイメントドラマ『過保護のカホコ』(7月12日スタート、日本テレビ系・水曜夜10時~)でヒロインに。超過保護に育てられた“史上最強の箱入り娘”の根本加穂子(カホコ)が、さまざまなことを“初体験”し、家族の問題を解決していく。制作舞台裏をプロデューサーに直撃!

『ローマの休日』&Pの実体験がヒント

 

「私もひとりっ子で両親に守られてきましたが、カホコちゃんとは大違いに育ちました(笑)。オリジナルの脚本なので、まったく先が読めず、次の展開がいつも楽しみです」(高畑)

 親の庇護(ひご)のもと、ぬくぬくと育ってきたカホコ。就活中だが、学生時代のアルバイト経験は皆無。朝は母に起こされ、その日の洋服も母のアドバイスで決める。母が車で送迎するため、駅まで歩いて行ったことがない“奇跡の純粋培養人間”なのだ。

 大平太プロデューサーは、制作の経緯をこう話す。

「僕もひとり娘の父親で、過保護ぎみに育てました。でも、単に子が親離れするという結末では成立しないだろうと遊川さんと話し、どんな切り口があるか考えました。

 例えば、名画『ローマの休日』のアン王女は、自分ができないからではなく、周りの人間がすべて世話をしてしまいますよね。しかし、ローマ市街に出かけたことで、自らの足で動き、いろんなことを学んでいきます。そして、最後は一国の主としての風格を身につけます。カホコにも、そんな展開ができれば、と思ったんです。

 今作には、取材に加えて僕の過保護な親としての実体験をずいぶん提供しているので、家族に見せられない唯一のドラマになりました。ちょっと身を削りすぎたかな、と(苦笑)」

 親の子離れ、子の親離れに終始せず、想像以上の展開が待ち受けているのは、遊川作品ならでは。