今年も残すところ2か月半。この時期になると、必ず聞こえてくるのがNHK『紅白歌合戦』の話題だ。
「一時期、『廃止論』も出たことがありましたが、最近はそれも無くなりました。マンネリ化していることは否めませんが、大河や朝ドラと並んで、NHKを代表する歌番組として今後も続いていくと思います」(音楽誌記者)
すべてのジャンルの歌手を一堂に集めて生放送する貴重な歌番組、そして“年末の風物詩”でもあるのだ。
最近ではスポーツ紙をはじめとした芸能マスコミもキャスティングについて騒ぎ始めているが、司会は、
「嵐は東京オリンピックの際に、NHKでメインパーソナリティーを務める予定です。ですから、それまではメンバーがひとりずつ、紅白の司会を担当することになっているようです。ちょうど5人ですしね」(スポーツ紙記者)
どうやら嵐に決まりのようだが、その中でも松本潤が最右翼だという。それは、
「彼は昨年末、紅白の直前にセクシー女優と二股交際を報じられました。
以前のNHKでしたら、スキャンダル発覚の歌手を出場させることはなかったと思いますが、背に腹は代えられなかったのか、事務所に対する忖度だったのか、何事もなかったように出演しました。
今年はイメージ回復のために彼に司会を任せるのではないかと思います」(前出・スポーツ紙記者)
一方、紅組司会も有村架純が連投しそうだ。確かに、各所でいろいろと名前は挙がっているようだが、有村以外にポイントが高そうな人物が見当たらない。
“大河『おんな城主 直虎』の柴咲コウがいるじゃないか!”という声もあるが、
「彼女は女優と歌手という仕事に重きを置いているので、バラエティーや司会のオファーは受けたがらないんです。出たとしても番宣くらいですよ」(芸能プロ関係者)
有村に決まりか。そして、毎年NHKが頭を悩ませているだろう“目玉”出場者。
今年の“目玉”はやっぱりこの人?
今年はなんといっても安室奈美恵だろう。彼女は第46回('95年)から第54回('03年)まで連続9回の出場歴があるが、その後は出ていない。
「来年9月に引退ですから、紅白に出られるとしたら今年が最後のチャンス。NHKは大トリでの出演を考えているようです」(前出・音楽誌記者)
そして、よく名前が挙がるのが桑田佳祐。ソロでは'10年の出場が最後だが、
「今年は『ひよっこ』の主題歌『若い広場』を歌っていましたから、出場の可能性は大きいです。ただ視聴者にとってはそれほど“目玉”感はないでしょうね」(前出・スポーツ紙記者)
もうひとり、男性歌手。先日、オザケンこと小沢健二が出場内定したと、一部スポーツ紙が報じた。出場すれば21年ぶり、通算3度目となるが、これも“目玉”感が薄い……。
卒業した北島三郎や森進一、和田アキ子が戻ってくるという話もあるというが、そんな中で注目を集めているのが工藤静香だ。木村拓哉の妻になった後、芸能活動は控えめにしていた彼女だが、
「子どもに手がかからなくなったこともあり、動きが活発化しています。今年ソロデビュー30周年を迎え、12年ぶりにアルバムもリリースしました。NHKの『SONGS』にも出演しています。SMAPが解散したことで“共演NG”がなくなり、彼女も動きやすくなっているのでは」(前出・スポーツ紙記者)
往年のファンも多いだけに『紅白』にはピッタリかも。
「ただ、彼女は結婚前にウワサになった人が多く、彼女が出演するとなると、気まずい思いをする人も出てくるでしょう」(写真誌記者)
芸能界の交友関係は複雑なだけに番組作りも苦労するわけだ。
だが、ほかにもNHKが最大の“目玉”として考えていることがあるという。それは、
「元SMAPの3人です。去年はあれだけ交渉してもダメでしたが、辞めたのだから、今度は大丈夫だろうとNHK側にもリベンジを図っている人がいるそうです。出場したらスゴいですが、こちらもいろいろ難問がありますね」(前出・スポーツ紙記者)
今年も早い時期から話題が盛りだくさん、それは『紅白』が国民的な番組だという証拠なのだろう。
<芸能ジャーナリスト・佐々木博之>