年商約100億円! 現在までホストブームを牽引し、そのカリスマ性で数多くの有名ホストを輩出し成功に導いた、ホスト界ナンバーワン・グループ「gd」(グループダンディ)の高見翔会長。広島から上京し、18歳で歌舞伎町のホストへ。ホスト界の異端児はどのようにして成り上がったのか!?
「人が宝」と気づいたときから、
お金の大切さと流れる仕組みを理解しました
もともと、夜の商売をしようと考えていたわけではありません。夢も希望もなく一発逆転を狙ってこの世界に飛び込んだというのが本音。ところが、社会は自分の等身大を映す鏡だった。実力のなさを認識し、1度はホストから足を洗い、「2度とやるか」って頭を丸めたくらいです。でも、3か月後には再びホストの世界で勝負していた(笑)。未練があるなら、年齢的に可能であればやったほうがいいと思います。くすぶっているってことは、やる気や情熱を傾けられるわけで、お金を引き寄せるポテンシャルがあるってことです。
ただし、同じ過ちは犯してはいけないから、冷静に考える力も持つことが大事。僕は生意気だったから他のホストから煙たがられることも少なくなかったけど、ホストってチームプレーなんですね。ですから、与えられたポジションの中で、チームの一員として何ができるかを意識することを心がけていました。職場や人間関係にも言えると思うのですが、人は宝であり、チームワークがあってこそより輝ける。そうすることで、自ずとお金を得る機会も増えていく。
ホストと聞くと、“チャラい”“悪そう”というイメージを抱く方も多いと思うのですが、成功するホストはみんな常識や礼節がある子たちばかり。確かにお客さんを盛り上げる技術も大事なのですが、テクニカルなことに頼ると短命で終わります。人間の本質的な部分を持っていないと人は寄ってこない。お金って結局は人間が支払うものですから、人から敬遠されるとお金とも疎遠になりますよね。
われわれは育てたホストを幹部に任命し、店舗運営を切り盛りさせる業界初のスタイルを作り上げましたが、“人を育てる”ことを第一に考えたことで、ここまでグループが大きくなった。店舗を訪問すると「なかなかうまくいかなくて……あいつらバカなんですよ」なんて愚痴を聞くこともあるんですが、そんなバカな発言をしてる時点でうまくいくわけがない(笑)。負のマインドって連鎖するので、責任者や経営者の立場にあるなら、単体ではなく、チーム全体を客観的に見る力が必要だと思います。それがいろいろな人を育てることにつながる。
年を重ねるほど、人から感謝されることの重みやありがたさを感じられるような人間になりたい。そういう年のとり方をしていけば、年老いたときに、お金に困るような日々を過ごしているとは思えないんですよね。
名言
人から敬遠されるとお金とも疎遠になる。お金も常識や礼節がない人を嫌う。
座右の銘
人生はアート
将来の夢
ゴールデン番組の時間帯にホストのCMを流す。
<プロフィール>
たかみ・しょう◎広島県生まれ。18歳で歌舞伎町のホストとなり、ナンバーワンに君臨する。その後、歌舞伎町を中心に「トップダンディ」をはじめ、数々の有名店舗を生み出し、現在のホストブームを創り上げる。現在、全国に約30店舗を運営するかたわら業界発展のため、経営指導、ホスト育成など、多岐にわたって精力的に活動を広げている。http://groupdandy.com/