10月16日から公開されている映画『劇場版 鬼滅の刃 無限列車編』が、破竹の勢いで数字を伸ばしている。
「全国403の劇場で公開され、10日間で動員数798万3442人、興行収入は107億5423万2550円を記録。10日間での興行収入100億円突破は、日本で上映された映画として最速記録です」(シネコン関係者)
あの名作アニメをしのぐ数字だというから驚く。
「実写作品も含めた国内興行収入ランキング1位は、2001年に公開された『千と千尋の神隠し』の308億円。それでも100億円突破するのに25日かかりました。『鬼滅』の勢いは新たな記録を打ち立てるのではないかと言われています」(同・シネコン関係者)
原作のマンガは、連載時から人気だった。
「『週刊少年ジャンプ』で2016年11月から連載が開始。作者の吾峠呼世晴先生にとっては初連載作品でした。舞台は大正時代。炭売りとして幸せに暮らしていた主人公の竈門炭治郎は“人喰い鬼”によって家族を惨殺され、その復讐と唯一、生き残るも鬼になってしまった妹の禰豆子を人間に戻すために“鬼殺隊”という組織に入り、鬼との戦いに身を投じるというストーリーです。作者は名前だけ見れば男性に見えますが、実は女性なんですよ」(漫画雑誌編集者)
作品がテレビアニメ化されたことで知名度が加速する。
「2019年の4月から9月までTOKYO MXで放送されました。美しい作画と迫力のアクションシーンで新たなファンを獲得。LiSAさんによるアニメの主題歌『紅蓮華』も人気になり、昨年に続き、今年の紅白歌合戦の出場も間違いなしでしょう」(同・漫画雑誌編集者)
アニメ終了後も、人気はとどまるところを知らない。
「今年10月10日と17日にフジテレビ系列の『土曜プレミアム』枠で『鬼滅の刃』の特別総集編を放送。再放送にもかかわらず、10日放送分の平均世帯視聴率は16・7%と高い数字を記録しました」(テレビ局関係者)
芸能界で“鬼滅コスプレ”ブーム
電子書籍を含むコミックスの累計発行部数は1億部を突破。コアなファンだけでなく、幅広い世代に支持されていったことがわかる。
「“ヒノカミ神楽 日暈の龍・頭舞い”“雷の呼吸 壱の型霹靂一閃”といったカッコいい技の名前がたくさん出てきて多くの子どもたちがまねしています。作品自体は血しぶきなど残酷な描写も多いのですが、繊細な心理描写が秀逸で大人でも楽しめる作品ですね。芸能界でもDAIGOさんや叶姉妹がキャラクターのコスプレをするなど知名度が広がっています」(前出・漫画雑誌編集者)
魅力的なキャラクターたちも人気だ。
「主人公の炭治郎は家族思いで鬼にも思いやりをかける優しい青年。妹の禰豆子も儚げで応援したくなりますし、炭治郎と行動をともにする小心者の我妻善逸や猪のかぶり物を身につけている嘴平伊之助など、登場人物すべての設定が凝っているため読んでいれば自然と“推しキャラ”ができてしまいます」(同・漫画雑誌編集者)