婚活がうまくいかない人に共通するのは、人の意見に耳を貸さない性格であるということ。注意をされたり、反対意見を言われたりすると、途端にヘソを曲げてそれを顔に出したり、人間関係をバッサリと切ったりしてしまう。また、相手の反応が自分の思ったどおりでないと、それをネガティブな方向に考えてしまう……。ライターをしながら、仲人としても婚活現場に関わる筆者が目の当たりにした婚活事情を、さまざまなテーマ別に考える連載。今回は「婚活がうまくいかない人の性格」について見ていきましょう。思い当たる節のある方は、ぜひ改善してみてください。
質問を遮ったら、いきなり席を立った男性
週末に聡美さん(32歳、仮名)が、お見合いをした秀一さん(35歳、仮名)は、メーカーに勤める年収700万円の好条件の男性でした。お見合いを終えて、聡美さんがこんな連絡を入れてきました。
「すごい期待をしてお見合いに行ったんですよ。そうしたらお写真のどおりの素敵な方が来たので、最初は私も笑顔をたやさずにお話をしていました。仕事や趣味の話をして、とても盛り上がっていたんです。
でも、途中から、婚活話になったんですよ。『どのくらい婚活をされているんですか?』『何人とお会いしましたか?』『婚活パーティに、参加したことはありますか?』とか、すごく細かく聞かれて。『もう2年やってます』って正直に答えたら、それでも結婚できない、それだけ私はモテませんって、言っているようなものじゃないですか。だから、『そういう話ではなく、ほかの話にしませんか?』と言ったんです。そうしたら、『そうですか。じゃあ、もう話すことはありませんね。帰りましょうか』って、伝票を持って席を立ってしまったんです」
秀一さんはレジに向かい会計をすませると「では、失礼します」と言って、聡美さんを残してさっさと帰ってしまったそうです。
「私が話を遮ったのが、気に障ったのでしょうか? もっと言い方を気をつけたほうがよかったのでしょうか? ただ、こちらの提案をバッサリと切り捨てて『じゃあ、もう話すことはありません』と、お見合いを中断してしまうって、どうなんでしょうか。なんだかドキッとして、怖くなりました」
自分が質問をしたのに「ほかの話にしませんか?」と言われたら、確かにいい気持ちはしないでしょう。
ただ婚活の席で、相手のこれまでの婚活事情を聞くのはタブーですし、それを女性に聞いて『もう2年間婚活していて、とても苦戦しています』と正直に言う人はいないと思います。「ほかの話題にしませんか?」と言われたときに「そうですよね。僕も不躾でした。聡美さんが素敵な人だったので、過去にどんなライバルがいたのか、聞きなくなてしまって」とサラリと交わして「では、ほかの話題にしましょう。休みの日は、どんなふうに過ごしていますか?」と言えばスマートですよね。
また、聡美さんも「そういう話ではなく、ほかの話にしませんか?」ではなく「婚活って思いのほか大変ですよねぇ〜。いろいろな人がいますから。だけど、秀一さんみたいに素敵な人に巡り会えることもありますし、一歩一歩ですね」と言えばよかったのかもしれません。
そして、その後に「ところで、趣味はスノーボードとありましたが、ほかにどんなウィンタースポーツをなさるんですか」と、自然に話題を変えたら彼も気を悪くしなかったでしょう。
相手を気持ちよくさせる会話術というのは、どんな話題を振られても「なるほど、そうなんですね」と、一旦相手の話に共感することです。共感したあとに「あ、でもこう考えてもいいと思うんです」と反対意見を言うと角が立ちません。