目次
Page 1
ー 大学入試で増える推薦・選抜入試
Page 2
ー 大学入試が難化している2つの理由
Page 3
ー 大学入試でも「親ガチャ」勝負に⁉

 

「保護者会に出席したら、大学入試に備えて、部活や生徒会で頑張った内容を記録しておくことが重要と言われました。どうして?」と首をかしげるのは高校生の保護者。

 昭和生まれにとって、大学入試とは、ペーパーテストでいかに高得点を取るかの一発勝負だった。ところがその状況が大きく変わっている。

大学入試で増える推薦・選抜入試

 いま、大学入試では、学校成績や課外活動の実績をもとに推薦を受ける学校推薦型選抜(推薦入試)、本人の学ぶ意欲や適性を小論文や面接でじっくり探る総合型選抜(旧AO入試)が増えているのだ。それは東京大学をはじめとする国公立大学も例外ではない。

「こうした試験は一般入試よりも早く、夏から秋にかけて実施されます。少しでも早く学生を確保したい大学側の思惑もあり、年々増加していました。

 そして、昨年ついに推薦入試+総合型選抜の割合が50%を超えたのです。今後も増えていくことが予想され、受験生親子にとって無視できない状況になっています」

 そう話すのは、大学ジャーナリストの石渡嶺司さん。

 冒頭で紹介したように、高校側としては推薦入試や総合型選抜になる可能性を考えて、勉強以外のアピールポイントを考えておきなさいということなのだろう。

 推薦入試などを受ける場合、どんな準備が必要なのだろうか。巷では、「推薦で入った学生は学力が低い」イメージもあるようだが……。

「確かに2010年ごろまでは、早めに学生を確保しようと焦り、ゆるい内容の推薦入試を実施する大学が少なからずありました。その結果、大学の授業についていけなくなり問題に。“推薦入学は就職に不利”説も流れるほどになりました。ただ、それを問題視した国の指導や、ここ数年で都市部の入試がランクを問わず激化したことなどにより、推薦入試は難化しています」(石渡さん、以下同)