今年1月に岐阜県美濃加茂市の特産物である高級干し柿「堂上蜂屋柿」のPRのため、藤井浩人市長が名古屋を訪れた。そこで名古屋の河村たかし市長が干し柿にかぶりつくパフォーマンスをしたところ、「“金メダルかじり事件”を想起させる」と波紋を呼んでいる。過去に度々炎上している河村市長だが、今回は――。
河村たかし市長といえば、2021年8月に東京五輪で金メダルを獲得したソフトボール日本代表チームのメンバーで、名古屋市出身の後藤希友投手の金メダルをかみ、大炎上したことで有名だ。また、昨年11月にはご当地アイドルとの写真で“指ハート”を作ったつもりが、卑わいな意味を持つハンドサインをしてしまい、ネットをざわつかせたことも記憶に新しいだろう。
柿をかじったのは今年1月のことだが、3月に開催された美濃加茂市議会の定例会で苦言を呈したのは、堂上蜂屋柿の生産者でもある坂井文好(さかいふみよし)議員。市議会定例会の一般質問にて、以下のように発言した。
《1000年歴史のある尊い干し柿なものですから。本当に金メダルみたいなもの。(河村市長には)正しい食べ方で食べてもらうのが、本当のPRではないか。生産者は、侮辱されたと感じられた人もいますし…》
藤井市長がTwitterで謝罪
一連の騒動に対し、ネットでは
「これは流石に河村さんがかわいそう……もらい事故やん」
「生産者が激怒する理由がわからない。気軽に食べて欲しくないなら、なぜ河村市長にPRを頼んだ?」
「こんなもんただのいちゃもんにしか聞こえない。金メダルかぶりつきは論外ですが、食べ物に関しては美味しそうに見えるならそれがPRにつながると思いますが…」
「かぶりつきたくなるほどに美味しい干し柿なんでしょう?PRしてもらうってすごい嬉しいことだと思うけどなぁ…それを批判するってどうなの?」
との声が……。今回に関しては、さすがに“河村たかし擁護派”が多いようだが。なかには金メダルをかじったときの不快感をわざわざ彷彿とさせる必要はない、との批判の声も多く、賛否両論のまま炎上騒ぎになっている。
そして、今回の騒動で炎上したのがもうひとり。それが、名古屋を訪れ、河村市長の“干し柿かじり”パフォーマンスを笑顔で黙認していた藤井浩人市長だ。
地元・岐阜新聞のWEB版によれば、坂井議員は“柿にかぶりつく”河村市長の隣で笑顔を見せる藤井市長のツーショット写真が新聞に掲載されたことを取り上げ、パフォーマンスを笑顔で黙認する藤井市長の態度を批判しているという。藤井市長は《河村市長はPRを含めてのご対応だと思っている。新聞掲載の写真について私のところにも数人からご意見を伺っている。真摯(しんし)に受け止めて今後気を付けたい》と述べたというが──。
この件が拡散され、炎上状態になったからか、藤井市長は3月11日にTwitterで、
《食べ方の作法は地元に確かにあります。河村市長にはPRのための対応をしていただいただけで、撮影時に食べ方を改めてお伝えしきれなかった私の落ち度です》
とコメントを出している。