目次
Page 1
ー 物価上昇に追い打ち!増税に備えること
Page 2
ー 貯蓄しながら節税!
Page 3
ー 親や子の扶養で節税!
Page 4
ー 生活支出で節税!

 

「相談を受けていて、50、60代は節税への意識が低い人が多い印象です。バブルの時代は景気もよく、税金をそこまで意識せずとも夫の稼ぎでやってこられた。でも今の時代はそれでは乗り越えられなくなってきてしまった」

 そう話すのは、ファイナンシャルプランナーの塚越菜々子さん。

物価上昇に追い打ち!増税に備えること

 現在日本では高齢者への支援、子育て支援、さらには防衛費の増額なども打ち出されているが、その財源を増税や社会保険料の増加で賄おうとしている。物価上昇ですでに家計は苦しいのに、増税でさらに支出が増えたら……。だからこそ節税が重要なのだ。

「節税は難しく考える必要はありません! 自分に合った方法を選んで行動するだけです」(塚越さん、以下同)

 本記事では9個の節税術を紹介するので、できそうなものから始めてみてほしい。

 今の50、60代女性の就業率は右肩上がり。70%の大台に到達するのは時間の問題だが

「年収が103万円以上になると、扶養の範囲を超え、住民税や所得税、社会保険料の負担が発生します。税金が増えて、手取りが減ってしまうことも。

 就業率が上がったといっても、“扶養の範囲内”を意識して、もっと働けるのに抑えている、といった女性も多い。でも働けば働くほど収入が増えるのはもちろん、実は節税のバリエーションも増えるんです」

女性の就業率推移 出典:労働力調査(基本統計)2019年
女性の就業率推移 出典:労働力調査(基本統計)2019年

 つまり、節税の知識をつければ老後に備え「103万円の壁」を超えて、有利に働くことも可能だ。

 パート主婦にかかっている税金などの負担は左の表のとおり。自分もしっかり稼げば、お金が増えて将来への不安も減るので、一石二鳥。

「夫もいつまで働けるか、年金を繰り下げたいけれど不安がある……。自分が健康なうちにしっかり働いて賢く節税することが今の時代を上手に乗り越える秘訣です」

パート主婦が負担している税金
パート主婦が負担している税金