'23年も半ばを過ぎたが、今年もさまざまなドラマや映画が話題となった。それぞれの作品で印象的な活躍をし、エンターテインメント業界の次代を担う新たなブレイク俳優も数多く誕生。というわけで今回は上半期にブレイクしたと思う男優&女優は誰なのか、20~60代の男女1000人にアンケート。見事トップ10にランクインしたのは……?
上半期ブレイクした男優1位は赤楚衛二
まずは男優部門。1位に輝いたのは朝ドラ『舞いあがれ!』('22年)での好演が光った赤楚衛二(29)だ。「朝ドラをきっかけに映画やドラマで、とにかくよく見かける。うちの犬みたいで愛らしい」(埼玉県・59歳女性)、「妻がよく『赤楚くん、赤楚くん』と口にするようになり、『あかそ』と読むと知った」(神奈川県・41歳男性)とまさにブレイクを感じさせる大活躍。漫画家でドラマウォッチャーのカトリーヌあやこさんは魅力をこう分析する。
「'20年に『30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい』というBLドラマで注目を浴びてから出演作を一気に増やし、『舞いあがれ!』でヒロインの幼なじみ役でブレイク。BLものをきっかけに売れたという点では事務所の先輩の田中圭さんを彷彿させる。正統派イケメンですが、人のよさを感じさせる柔らかさがあって、放送中の『こっち向いてよ向井くん』(日本テレビ系)の女を見る目がなくて女子からツッコまれる役はピッタリ。ブラック企業で苦労する役が多いのも、そんな自身のキャラゆえかも(笑)」
2位は同じく『舞いあがれ!』組のSnow Man・目黒蓮(26)。とはいえ、彼の場合は『silent』('22年)のインパクトが大きかった。「手話で気持ちを訴える、その切ない表情が忘れられません」(熊本県・33歳女性)等々、「あの役で女子のハートをわしづかみにしちゃいましたよね」とカトリーヌさんも納得の順位だ。
「今年大ヒットした映画『わたしの幸せな結婚』ではクール系の軍人役でしたけど目黒さんってホント、少女漫画に出てくるような、理想の男子をリアルに演じられる稀有な俳優さん。いま演じている『トリリオンゲーム』(TBS系)のイケイケキャラみたいな役もやれますけど、私としてはまだまだ少女漫画系の男の子を見ていたいです(笑)」
そして3位。今度は『silent』組の鈴鹿央士(23)がランクイン。「なんか引きつけられるキュートさがある」(岐阜県・27歳女性)など赤楚衛二と同じ犬系男子だが、こちらは室内犬の可愛さだ。
「出演中の『18/40〜ふたりなら夢も恋も〜』(TBS系)や『六本木クラス』('22年)ではお金持ちの息子役を演じていますが、いかにもお坊ちゃん的な育ちのよさがにじみ出ているルックスですよね。誠実な雰囲気は朝ドラ向きなので、ヒロインの幼なじみ役とかで出てほしいです」(カトリーヌさん)
続いて4位はKing &Prince・永瀬廉(24)。朝ドラ『おかえりモネ』('21年)でヒロインの不器用な幼なじみ役が印象的だったが、その後『新・信長公記』('22年)、『夕暮れに、手をつなぐ』『ラストマン-全盲の捜査官-』(ともに'23年)などでタイプの違う役柄を好演。
「ラブストーリーから破天荒なコメディーまで経験して、着実に役の幅を広げていますよね。『ラストマン』では大人な役者さんたちに囲まれて、またひとつステップアップした気がします。もともと目に哀しみを秘めている陰のある男の子で、キンプリの騒動なんかも相まって、悲愴感漂う感じが女子にはグッときちゃう」(カトリーヌさん)
5位に入ったのは杉野遥亮(27)。「ここ数年、よくドラマやCMで見るなぁと思ってたら、今やっている『ばらかもん』(フジテレビ系)では主役!」(京都府・52歳女性)。朝ドラや話題作出演などの大きなブレイクきっかけなしに、地道に作品を積み重ね、ついに主演までたどり着いたのは地味にスゴいかもしれない。
「『どうする家康』(NHK)での山田裕貴さんとのコンビもいいし、『罠の戦争』('23年)でもキーパーソンを演じ、そこからの『ばらかもん』ですから、まさにブレイク真っ最中。さわやかなイメージは朝にぴったりなので、杉野さんも朝ドラで見たい俳優さんです」(カトリーヌさん)
以下、高橋文哉(22)、高杉真宙(27)、板垣李光人(21)、神尾楓珠(24)、眞栄田郷敦(32)と続くが、全体を通して見ると「圧がない」のが最近のブレイク男優の印象だとカトリーヌさんは分析する。
「みなさん癒し系というか優しい男の子って感じですよね。ベスト10の中では眞栄田郷敦さんくらいですよ、圧があるなって感じるのは。ふわふわして、一見頼りなさげだけど芯はあるという役どころを好演してブレイクするパターンが多い。パスタで言うとアルデンテみたいな(笑)。時代的にも男の子には優しさが求められているんだなという感じはすごくしますね」