目次
Page 1
ー 「震災のことは簡単に投稿できない」

 

 元日の能登半島地震の発生から3週間。いまだに余震が続き、多くの被災者たちは依然として避難生活を余儀なくされている。

「著名人のSNSでは、新年の挨拶とあわせて被災地を心配する投稿が多く見られました。大谷翔平さんやYOSHIKIさんなどが多額の寄付をしたことも話題に。紗栄子さんやMEGUMIさんは実際に被災地支援に赴いています」(スポーツ紙記者)

 そんな中、被災地へひそかに思いを馳せている人がいる。

「お笑いコンビ『コロコロチキチキペッパーズ』のナダルさんです。2018年3月にテレビ朝日系で放送された『相席食堂』のロケで、石川県珠洲市を訪れていました。日本各地の食堂で、芸能人が相席をした地元の人と触れ合うというのが番組の趣旨。ナダルさんも珠洲市の地元の人たちと交流していましたから、震災を知って気が気じゃなかったそうです」(ナダルの知人)

 バラエティー番組などでの態度の悪さや失言の多さなどから“クズキャラ”が定着しているナダルだが、前述の番組では地元から歓迎を受けていた。

「定食屋さんで相席したおばあちゃんは、ナダルさんをわざわざ自宅に招待。地元でとれた大根を振る舞い、漁船に乗せたりと、かなりのもてなしぶりでした。カフェで居合わせた89歳のおばあちゃんとは、別れ際に固い握手を交わしていました」(テレビ誌ライター)

 元日に震度6強を観測した珠洲市。揺れだけでなく、津波も猛威を振るい、甚大な被害を被っている。

「1月中旬の時点で、死者が99人、避難者は2796人と報じられています。多くの地域で断水が続き、より安全な場所に2次避難をする住民も多くいるようです」(地元紙記者)

「震災のことは簡単に投稿できない」

テレビ朝日『相席食堂』ロケで石川県を訪れたナダル(『相席食堂』公式HPより)
テレビ朝日『相席食堂』ロケで石川県を訪れたナダル(『相席食堂』公式HPより)

 日々報じられる被災地の状況を聞いたナダルは“クズキャラ”とは別の顔を見せていた。

“すぐに行って何かしたい”と話す一方で、“むやみに動いてはいけない”と慎重な様子でした。自身のSNSについても“震災のことは簡単に投稿できない”と悩んでいることを明かしていました」(前出・ナダルの知人)

 実際、ナダルのXには、被災地を見舞う投稿は見当たらず。お笑い芸人のやす子などが発信した震災時に役立つ情報をリポストするのみにとどめている。

「幼少期から正義感が強かったナダルさんは、それが原因で学生時代にいじめに遭ったことも。そこから“正論がいつでも正しいわけではない”と、心に留めているそう。だからこそ、被災地支援にも慎重になっているのでしょう」(前出・スポーツ紙記者)

 被災地への思いを吐き出せる、そのときまで─。