shimada

 夏といえば怪談がつきもの。そこで怪談芸人としてもお馴染みの島田秀平さんに、自身が経験した身の毛もよだつエピソードを教えてもらった。

「テレビの深夜番組で、僕が“心霊スポットに行って怪談を話す”という企画があったんです。収録場所に選ばれたのは千葉県内の山奥にあるダム。以前、女性が誤って落ちて溺死してしまった場所です。ダムの壁面って、つかむ場所ないじゃないですか。それ以降、そこへ行くと女性の声が聞こえる、女性の霊が見えるという有名な心霊スポットなんです」

 当日、ダムの近くにセットを組んで、深夜から収録がスタート。

「ひとつひとつ怪談を話していって、撮影は順調に進みました。深夜2時ごろにディレクターさんが、“じゃ、休憩にしましょうか”と。カメラマンさんやスタッフさんがご飯を食べたりしているとき、うちのマネジャーが来て、“写真1枚いいですか? Facebookに上げたいんで”と。“ああ、いいよ”なんて言いながら、後ろに木がうっそうと生えていて、『立ち入り禁止』なんて看板がある前で撮りました」

 マネジャーがその写真をFacebookにアップしたところ、深夜にも関わらず多くのコメントが寄せられたという。

「でも、その中のいくつかに《こんな時間に心霊写真上げないでくださいよ》《怖いじゃないですか、やめてくださいよ》というものがあったんです。でも、僕らは見てもさっぱりわかりません。さらに、コメントを読んでみると、《島田さんの左肩の上に、女性の顔が見えます》《女性がすごい形相で睨んでるんですけど》と……。さすがに気持ち悪くなって、結局、写真は削除しました」

 さらにそれ以降、身体に異変が起き始め……。

「今まで肩こりとか全然なかったのに、急に左肩の上あたりが重くなったんです。正確に言うと左肩の1センチ四方だけ痛くて、しかもどんどん重くなっていく。そんなとき、ある番組で霊媒師さんと共演することになったので、これは相談してみようと思って、楽屋へ挨拶に行きました。ノックしてドアを開けると、何も言わず、ずーっと僕の左肩を見ている。“えっ、何かあります?”と聞くと、“左肩、すごくつらいでしょう”と言われました」

 ダムでのロケ以降、身体に異変があることを話したところ、恐怖の一言を。

「“そりゃ、そうですよ。だって、そこにびしょ濡れの女がぶらさがっていますから。人さし指1本でグーッと上に這い上がろうとしていますよ”と……。これは3年前の話なんですが、左肩の重みは今もずーっと取れないんです」