11月28日（月）放送のNHK総合テレビ「プロフェッショナル 仕事の流儀」は時間枠を拡大したスペシャル。特設サイトでのWEB動画（※下記URL参照）も人気の新企画だ。放送時間も通常の22時25分から、19時30分～となる。
テーマは「10代VS.プロフェッショナル、弟子入りSP」。番組の見どころを築山卓観ディレクターに聞いた。
「3人のプロのもとに、全国から一般募集した17歳から19歳までの若者9人が1か月間、弟子入りするという企画です。てんぷら職人、清掃のプロ、スゴ腕の編集者というその道の達人たちのもと、若者たちに起きてくる変化は予想を超えたものでした。
またプロの方たちもみなさん、たたき上げの人たちばかりなので指導も厳しく、若者だから、番組だからといって容赦ナシ。まさに“修業”という感じで、現場は毎日ガチンコでした。そのなかでうまれる若者たちの内面的な変化だったり、逆に大人たちも“人育て”で苦悩する場面もあったりで……笑いも涙もあるドキュメンタリーです」
プロのひとり、羽田空港を“世界一きれいな空港”にした立役者・清掃員の新津春子さん（※下記プロフィール参照）の”厳しい一面“も描き出されるという。
「洗濯機の使い方、洗濯用洗剤と柔軟剤の使いかたも知らず、修業2日目で遅刻してくる若者たちに唖然としていましたね。新津さんご自身は10代で中国から来日して、なにも支えのない状況でひとつずつ自分で積み上げて今がある方なので、なんでも周りの大人に頼ったり、ときにはスマホの”siri”で答えを求めたり、という今の若者に、まずは“自立”という心構えを本気で教えようとしたんです。身の回りのことを自分でやってみる。掃除も自立の一部であるということなんですね」
新津春子さんは「プロフェッショナル 仕事の流儀」に登場するのは3度目。2015年の同番組では最高視聴率を獲得。いまだに番組に新津さんへのファンレターが届いたり再放送を希望する声が届くなど、反響があるという。
「500人の清掃員の現場リーダーとしては、やはり厳しい一面も持っていて、今回、大きな決断を下さなければいけないシーンがあります。同時に弟子に対しての思い入れや愛情も強いので、その狭間で揺れる姿が印象的でした」
スタジオでは松岡修造、東出昌大、渡辺直美、岡本夏美が登場し、高校生たちが弟子入りしたVTRを見て熱いトークを展開する。10代・20代、親世代、ビジネスマン層とあらゆる世代が見ても楽しめ、それぞれに「気づき」が得られる白熱の内容だ。
※「10代VS.プロフェッショナル、弟子入りSP」特設サイト
http://www.nhk.or.jp/professional/18/
※新津春子さんは、中国に生まれ、17歳で来日。家計を助けるため高校に通いながら清掃の仕事に従事。全国ビルクリーニング技能競技会で最年少優勝。日本空港テクノ株式会社で羽田空港の清掃を中心に手がけ、同空港が2013年、2014年、2016年の「世界一清潔な空港」に選出された功労者のひとりとして活躍。今年3月に新津さんの家庭での掃除のコツや心得をまとめた著書『“世界一”のカリスマ清掃員が教える！掃除はついでにやりなさい！』を出版。18万部を超えるヒットとなった。
