エキストラはボランティア?

 以前は長時間のエキストラに参加すると、役者と同様にロケ弁が振る舞われたり、行き帰りの交通費が出されたりしていたそうだが、

「近年は作品にかける制作費が少ないため、エキストラはギャラなし、弁当なしの完全ボランティアが当たり前。以前はそれでもある程度、人が集まりましたが、最近は応募が少ないんです。

 そういう場合は、SNSをやっている出演者の方に呼びかけてもらって、参加者を募ることが増えてきています。僕らがホームページに掲載するのと、役者さんがお願いするのでは、反応が全然違うんですよ(笑)」(ドラマ制作スタッフ)

迫真の演技で警察ざた

 公道や公共の施設で撮影する際には、事前に警察や管理者に許可申請をしたうえで撮影が行われる。それでも警察が取り締まりに来てしまうこともあるとか……。

「映画『新宿スワン』では、静岡県浜松市を新宿の歌舞伎町に似せて撮影が行われました。主演の綾野剛さんと山田孝之さんが、殴り合いの大ゲンカをするシーンの撮影では、セットが倒れたり壊れたりするほど大迫力の演技が繰り広げられました。

 もちろん、事前申請をして許可を得ての撮影でしたが、この迫力に驚いたギャラリーが通報し、実際に警察が来てしまったそうです」(ヘアメイク)

歌舞伎町の黒服同士の抗争が描かれた『新宿スワン』。リアルな乱闘にギャラリーもビックリ!?
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有名税で絡まれて……

 前項のように公共の場所での撮影は、一般人が予想していなかった動きをして現場が混乱することもある。

「『中居正広のミになる図書館』(テレビ朝日系)では、生放送中の外ロケに繰り出した出川哲朗さんが一般人に絡まれるアクシデントがありました。血の気の多い人だと、それに応戦したり……。

 さまぁ~ずの三村さんも生放送の商店街ロケのときに、若者から襲撃されて応戦し、取っ組み合いになっていましたね。以前、窪塚洋介さんも映画の撮影の際に、絡んできた若者に応戦しようとして、スタッフに止められていました」(スタイリスト)

人気ロケ弁の最先端

 視聴率によってグレードが上がるなど、士気を高めてくれる“ロケ弁当”。今までは叙々苑の焼肉弁当が人気だったが、最近では好みの多様化が進み、みんなが喜ぶお弁当選びに苦労しているそう。

「かつては豪華さがロケ弁に求められましたが、中にはごはんを残したり、揚げ物の衣を剥がして食べる人も多いんです」(前出・ドラマAD)

 ディーン・フジオカも小麦粉アレルギーでグルテンフリーの弁当を食べると語ったが、

「美容や健康のために最近、人気なのがグルテンフリーや糖質オフのお弁当。特に若い世代や女優さんに多いんです」(前出・ドラマAD)

ディーンをはじめ健康面を気にしてグルテンフリー弁当の人気が急上昇
ディーンをはじめ健康面を気にしてグルテンフリー弁当の人気が急上昇

“常温飲料”に四苦八苦

 お弁当と同様に、飲み物のチョイスにも変化が。

「昨今の温活ブームで、飲み物は冷えたものではなく、常温のものが人気です。特に身体を冷やしたくないという女優さんからのリクエストが多いです」(前出・ドラマAD)

 スーパーでは常温の飲み物を仕入れやすいが、コンビニでは、常温コーナーがないこともしばしばあるそう。

「役者さんから頼まれると、“何としてでも探さなきゃ”と探すのですが、たまに芸人さんが“常温じゃないと×”と言っていると、陰では“ワガママ言うな!”ってスタッフ同士で愚痴ってます(笑)」(前出・ドラマAD)