一流アスリートも実践する「ヨガ」
ヨガがアスリートに有益であることを示したのは、2014年のサッカーFIFAワールドカップが記憶に新しいところです。優勝したドイツ代表はヨガをトレーニングに取り入れていました。
当時のドイツ代表のヨアヒム・レーヴ監督の狙いは、フィジカル面だけでなくメンタル面の強化にあったといいます。
なぜなら、彼自身が「Jogi(ヨギ)」(ヨガをしている人という意味のドイツ語)という愛称で親しまれており、ヨガの素晴らしさや効果を知っていたからです。
実際にピッチ上で選手たちの集中力は90分間途切れることがなく、攻勢に転じていても平常心を保ち、劣勢になっても常に勝機をうかがう強い気持ちを保ち続けていました。
アスリートがヨガに注目する理由
私の親しいヨガ指導者たちも、以前からもっとアスリートにヨガが普及することを望んでいました。
肉体の柔軟性を高めることで怪我を防ぎ、パフォーマンスを向上させることができると信じていたからです。
また、普段から呼吸を整え、心身を安定させることで、どんな逆境でも乗り越えられるタフな精神力が身につくことを知っていました。
ですから、ドイツ代表のワールドカップ優勝は、ヨガ指導者にとってもヨガの効果を証明する何よりの出来事になりました。
サッカー日本代表で、イタリアのインテル所属の長友佑都選手がヨガを独自のトレーニングに取り入れていることはご存じの方も多いでしょう。ヨガをするようになってから、怪我が減り、体調管理がうまくいっていると聞きます。
彼のチームメイトや、日本代表の仲間もこぞって長友式ヨガトレーニングを実践していることからも、その効果を疑う余地はないでしょう。
勝敗を分けるのは、フィジカルではなくメンタル
このように、一流アスリートの勝負の世界でもヨガは注目されています。フィジカルの強さやテクニックなど、スキルも勿論大切でしょうが、一流のスポーツの世界でも、最後の最後で勝敗を分けるのはメンタルの強さなのです。
ヨガをすることでフィジカル面の強化だけでなく、強い精神力と集中力、さらには疲労から回復する力も身につきます。
アスリートの活躍の背景にヨガの効果が見出されるようになってから、ますます意識の高い男性がヨガを始めるようになってきています。