無難はつまらない

 高齢層で人気があるにもかかわらず、10代の若い女性からも支持されているのが彼のすごいところ。

「自分の劇団をお持ちで、若い人たちを愛を持って育てていらっしゃるので、どこまで突っ込んでいいのかよくわかっているんだと思います。叱ってくれる人が世の中にあまりいないなかで、時代的にも求められているんだと思います。

 若い子にとって梅沢さんは“生活指導の先生”のような存在なのではないでしょうか。“言葉は悪いけど、先生だからしかたがないか”といった感じで若者からも認められる。何十年も劇団が続いているということは、それだけ人を育てているということですよね」(ペリー氏)

 一方の坂上は、'14年から司会を務める昼の情報番組『バイキング』(フジテレビ系)によって、主婦層から支持されていることが特徴だろう。

「坂上さんのような“誰に何と言われようと、俺は自分の意見を言う”といったキャラは、このご時世においてあまりいないので貴重ですよね。ワイドショーを見る人って、毎日同じ時間にその番組を見ることがルーティンになっている人が多いと思うので、無難なことばかり言っているコメンテーターじゃつまらないのかもしれません」(ペリー氏)

 情報番組では、自分たちと同じ世界で活躍する芸能人たちのスキャンダルについてもコメントをしなければならない。視聴者でさえも“こんなこと、本当に言っちゃっていいの!?”と思うような発言も多い坂上だが、不思議と共感してしまうのも彼の魅力だという。ラリー氏がその秘密を解説する。

「子役のころから役者として出ていらっしゃったという経歴と、身近な人物だというのも親しまれている。その2つの理由だと思います」

 坂上の支持者は主婦層のみにとどまらない。『バイキング』のスタッフも、彼の男気あふれる“太っ腹”な一面に心酔しているようだ。

「年始の放送後に、現金を抽選で当たったスタッフにお年玉としてあげるんです。1等に20万円、2等は10万円が2本といった出血大サービス。さらにそれを各曜日ごとに行っているので、計200万円を惜しげもなく出してくれるんですから、カッコいいですよね」(フジテレビ関係者)

 バラエティー番組の視聴率低下が叫ばれるテレビ業界を救うのは、2人のオジさんたちなのかも!