おカネ自身にとって、居心地の悪そうな財布よりも、見た目もキレイで、居心地の良さそうな財布のところに寄っていきたいと考えれば、財布がスリムでキレイな人におカネが貯まるのは必然なのかもしれません。

 以上、おカネを稼いでいる人、おカネが貯まっている人に共通する「3つの財布の特徴」を見てきましたが、最後に財布を使うにあたり、心掛けたいことをまとめておきます。これも、高年収の人やおカネを貯めることが得意な人たちが実践していることばかりです。

財布を買ったら、使い始める前に「札束を入れる」!

 新しい財布を買ったら、使い始める前に「札束を入れる」こと。それは、財布にしっかりとその厚みの感触を覚えてもらうためです。私の周りの成功している経営者の人たちは、新しい財布を買ったら、まずは3日間「100万円」を財布に入れておくのだそうです。お札の厚み、匂い、感覚をしっかり財布に覚えてもらうことで、大きなおカネを引き寄せてもらうとのことです。

 また「お札は上下の向きをそろえる」こと。雑然とお札を入れるよりは、向きをそろえることにより、財布の中をキレイな状態に保つことができます。入れ方にルールはありませんが、お札の頭が下に向くようにして入れると「入りやすくて出にくい」ので良いといわれています。

 さらに、お札を入れる順番は「金額の大きいお札は奥に置く」こと。一番奥に1万円札、次に5千円札、一番手前に千円札という具合です。1万円札はお札の中では大将の存在。大将が一番手前にいたのでは、すぐに崩されてしまいます。このような順番で入れることで、1万円札を長く財布の中にとどめることができるのです。

 おカネを稼いでいる人、おカネが貯まっている人に共通しているのは、結局のところ、おカネを大切に扱っているかどうかです。その第1歩が「財布」であり、おカネとの向き合い方が特徴として表れていると言えます。

 実はすぐにやってくる3月12日は語呂合わせのとおり「財布の日」です。この日を機に、使い慣れた財布の整理や新しく財布を買い換えてみてはいかがでしょうか。


頼藤 太希(よりふじ・たいき)◎マネーコンサルタント (株)Money&You代表取締役。慶應義塾大学経済学部卒業後、外資系生保にて資産運用リスク管理業務に従事。2015年に(株)Money&Youを創業し、現職へ。女性のための、一生涯の「おカネの相談パートナー」が見つかる場『FP Cafe』を運営。メディアなどで投資に関するコラム執筆、書籍の監修、講演など日本人のマネーリテラシー向上に努めている。著書は『やってみたらこんなにおトク! 税制優遇のおいしいいただき方』(きんざい)、『税金を減らしてお金持ちになるすごい!方法』(河出書房新社)など多数。日本証券アナリスト協会検定会員。