来年デビュー35年、こだわりが消えた
来年は、俳優人生35年を迎える。
「よくここまでやってきたなと思います。続けるって難しいですよね。毎年毎年、不安で生きている。俳優生活に絶対、大丈夫はないですから。不安とかいろんな思いが入り交じっています。でもそうやって34年を過ごしてきているわけですから。
目標は50年です。あと15年、まずはそこを目標にして、もっと幅を広げられたらいいなと思っています」
50歳を過ぎて、俳優の仕事が面白くなり、若いときのようなイメージに縛られることもなく、シリアスからコメディーまで、ふり幅広く演じられていることで、こだわりがなくなったとも。
そんな姿勢は、日常生活にも表れている。仕事の現場には基本マネージャーは同行せず、単独行動。変装や顔を隠すこともなく電車や地下鉄に乗って移動する。
「若いころとは意識も変わっています。人として普通に生活することが芝居にも生きる。俳優は、日常を演じることも多いですから、そこがわかっていないとダメですよね。
年齢もあって普段はメガネをかけていますが、全然気づかれないですよ」
そうした日々での楽しみは、再婚して誕生した愛娘と過ごす時間だ。
「もうすぐ2歳になります。可愛い盛りです。将来、役者になるかは、本人がやりたければ目指してもいいかなと……。娘が20歳になるまでは、頑張らないといけないと思っています」
俳優、事務所社長、一家の主として健康に気をつけ、ジムに通って身体を鍛えている。断食で8kg減量し、ベスト体重をキープしている。
「昨年11月に自宅で、1か月で6日間の断食を2回やりました。やり方はインターネットで調べました。きついのは1日目だけ。水と酵素ドリンクを飲み毎日1kgずつ減っていきました。奥さんと子どもが食事をしていても平気です。1度やると決めたら意志が固いので揺らぎません」
体力勝負の舞台公演中は、「パワーフード」という赤身肉で乗り切る。
■『希望のホシ2018』
6月13日~17日、東京・池袋あうるすぽっと/作・演出 大浜直樹/出演・緒月遠麻、池田努、金児憲史、岩永ジョーイ、野村宏伸。
野村宏伸(のむら・ひろのぶ)◎1965年5月3日生まれ。東京都出身。映画『メイン・テーマ』で薬師丸ひろ子の相手役に2万3000人の中から選ばれる。ドラマ“びんびん”シリーズで人気を博す。大河ドラマ『独眼竜政宗』、朝ドラ『あぐり』、日曜劇場『とんび』、映画『邂逅』『の・ようなもの のようなもの』などに出演。