「出会って1か月くらいたった土曜日の夜に、私が家で夕食を作っていたら、彼が『ビールがないから買ってくるよ』と、近所のスーパーに出かけたんですね。そしたら、テーブルの上に置いてあった彼の携帯に電話がかかってきて。
それをふと見たら、「美智子」(仮名)という女性の名前が出ていたんです。仕事関係者や友達だったらフルネームでアドレス帳に入れるじゃないですか。名前だけで登録しているのは、絶対に親しい間柄だと思ったんですよ」
帰ってきた彼に聞きました。
「携帯が震えて、見るつもりもなかったんだけど、ふと見たら“美智子”って出ていたけど」
一瞬ギクッとしたものの、彼は笑いながら言ったそうです。
「怪しんだ? 妹だよ。何だろうな。今度、実家で母親の誕生日祝いをやろうといっていたから、そのことかな」
妹と言われたものの女の第六感が働いて、モヤモヤは消えなかったそうです。というのもそれ以降、電話がかかってきても、LINEが入ってきてもトップ画面に表示されなくなったからです。表示機能をオフにしたのでしょう。
スマホ画面に出てきたLINEの1行がウソをあばく
ある時、彼が携帯を新機種に変えました。その日は、佳恵さんの家に遊びに来ていたのですが、夕食後もお酒を飲みながらも、ずっと携帯をいじっていました。そして、そのままソファで寝入ってしまった。
その時にLINEが入ってきました。子犬のアイコンに「しおり」(仮名)という登録名。そして、「パパ、月末は帰ってくる?」と画面に1行表示されていました。
ずっと抱えてきたモヤモヤが一気に爆発。彼が持ってきていたバッグを持ってトイレに入り、鍵をかけて中身の検査を始めました。そして、見つけ出した免許証を見て、びっくり!!
部屋に戻ると、寝ていた彼を叩き起こしました。
「ねぇ、今、“しおり”って子からLINEが入ってきたわよ。“パパ、月末は帰ってくる?”ってどういうこと? あと、これは何?」
免許証をつきつけました。免許証の生年月日から計算すると、彼は35歳ではなく42歳だったのです。
彼は、半狂乱になっている佳恵さんを抱きしめ、オイオイ泣きながら言ったそうです。