おつり投資の運用方法は、比較的リスクが低いものが採用されています。しかも、開始前、「どこまでリスクを許容するか」の設定ができます。そして、運用はプロや、最適な投資先の組み合わせを選んでくれるプログラム「ロボアドバイザー」にお任せ。ほったらかしでOKなので、ズボラな人も安心。

「おつりで貯めたお金が、ちょっと増えている!」という小さな成功を体験すると、今まで遠いものに感じていた投資も、怖くなくなります。おつり投資は、初心者の味方。

「僕自身もおつり投資をしています。クレジットカードの明細を見るのは怖いですが、アプリでおつり投資の貯まり具合をチェックするのは楽しいものですよ」(佐藤さん)

自分に合ったサービス選びを

 現在、おつり投資ができるサービスは、「マメタス」「THEO+docomo」「トラノコ」など。基本的には、「おつり貯金」と同じ仕組みでお金を貯め、それを投資に回します。「マメタス」では、約10万人が使っている投資サービス「ウェルスナビ」のシステムを、おつり投資という形で手軽に使えます。

 ドコモ口座との連携など、docomoユーザーにとって魅力満載なのが、「THEO+docomo」。「トラノコ」には毎月、提携ポイントやマイルが貯まるなど、特典が用意されています。それぞれ特徴が違うので、好みやライフスタイルに合ったサービスを選びましょう。

低リスクの秘訣は「長期分散投資」

 それぞれ、投資なので当然、リスクはある。ただ、株やFXに比べれば、ずっと低いリスクです。これは、おつりという少額の資金を、長期にわたり、多くの投資先に分散しているから。

「どこかの国の経済が一時的に落ち込んでも、長期的に見れば、世界全体としては経済が発展し続けています。そのため、長期間、さまざまな金融商品を買い続けていれば、資産は少しずつでも増えていくと考えられているのです。

 また、日本で株価が下がっても、他の国では上がっていることもありますし、株が下がっても国債は上がるなど、金融商品によって、動きはバラバラ。多くの金融商品に少しずつ投資することで、リスクが分散できるのです」(佐藤さん)

 個人で多くの金融商品を少しずつ買うのは、手間や売買手数料を考えると、難しいもの。「おつり投資」なら、それをプロの目利きで実現できるのです。

 堅実にお金を増やすことを目指せる「おつり投資」、あなたも試してみては?

(取材・文/仲川僚子)


〈PROFILE〉
佐藤文康さん ◎外資系保険会社などを経て、「ウェルスナビ」に入社し広報を担当。おつりを使って資産運用ができるスマホ向けアプリ「マメタス」の広報に関わっている。