猫はストレスの塊に

 カフェで、いちばん犠牲になっているのが主役であるはずのとは……。それも、人間のために。

要はキャバクラの構造に近いんです。キレイな女性に会いに行きたい、かまってもらいたい(笑)。でも、そこでいちばん負担がかかるのは、お客をもてなすホステスですよね。

 人間なら、それがお金という対価になるけれど、カフェだとすべて経営者のフトコロに入ってしまう。は触りたい放題、抱き放題されて、ストレスの塊になってしまいます」(山本さん)

 にかかる負担を減らしつつ、ビジネスとして成り立つだけの利益を上げるのは、そう簡単なことではない。前出のカフェ経営者は、今後の見通しについて悲観的だ。

「実際、カフェの数が増えすぎたということはあると思います。以外の動物カフェ、フクロウとかもできて、お客さんがそちらにも移ってしまっているし。

 これから新規オープンするのは、殺処分をなくすための保護カフェばかりになるんじゃないですかね。を“商品”としてしか見ない、商業カフェではやっていけないと思います」

 可愛さや癒しだけを追い求めてカフェに通うことの“意味”や、カフェのあり方について、利用する側も考えなければいけないときなのかもしれない。


《高い致死率──パルボウイルスとは?》
 非常に感染力が強く、致死率の高いウイルス。潜伏期間は2~10日ほどで、感染すると嘔吐や下痢、脱水などの症状がみられ、最終的に免疫系が損なわれる『汎白血球減少症』を引き起こす。別名、ジステンパーとして知られている。

 酸やアルカリ、摂氏50℃までの熱に耐性があり、6か月から2年は感染力を持ち続けるといわれている。予防法はワクチンの接種で、未接種の子が感染した場合、致死率はほぼ100%。成でもワクチンを打っていない場合は死に至る危険がある。

「人間を介しても感染するので、カフェをはしごして、知らないうちにウイルスの運び手になっている可能性もあります。ワクチンさえ打っていれば感染は防げるので、自宅でを飼っている方も、しっかりとやってあげてほしいです」(カフェ経営者)