ユースケ・サンタマリア

 ユースケ・サンタマリアがMCを務める『オトナに!』(TOKYO MX)が10月10日で最終回を迎えた。

「クリエイターのいとうせいこうさんと2人で各界のオトナをゲストに迎え、ゆる~いトークをする番組でした。‘12年にTBSで始まった『オトナの!』を引き継いでいますから、足かけ7年にわたる長寿番組。ユースケさんの軽妙な司会が人気でしたね」(テレビ誌ライター)

MCが大好きなユースケ

 今では司会者や俳優のイメージが強いが、デビュー時はミュージシャンだった。

「ラテンロックバンドBINGO BONGOのボーカルとしてデビュー。ステージでの仕切りがうまくて、音楽番組の司会をするようになりました。当時、フジテレビのプロデューサーだった亀山千広さんがそれを見て、ドラマ『踊る大捜査線』にキャスティングしたんです」(音楽ライター)

 ‘98年に『「ぷっ」すま』(テレビ朝日系)がスタート。草なぎ剛とコンビを組んだ自由すぎる進行で、タレントとしても活躍の場を広げた。

「初主演した'05年公開の映画『交渉人真下正義』は興行収入43億円という大ヒットで、ユースケさんは日本アカデミー賞優秀主演男優賞にノミネート。テレビドラマへの出演も多く、SMAPの5人全員と共演を果たすという快挙も」(前出・テレビ誌ライター)

 俳優として評価されても、MCが大好きなユースケ。番組終了に納得できず、続編を希望したという。

内容はそのまま『オトナが!』という名前に変更予定で、YouTubeでの配信番組にしようと水面下で動いているそうです。ユースケさんもいとうさんもやる気満々なのですが、問題は制作費の確保ですね……」(制作会社関係者)

 これまで放送されていた『オトナに!』は、十分な制作費が局から支払われず、プロデューサーがポケットマネーを出さなければならないことも多かったという。

ふたりとも“自分のギャラは無しでもいいから、何とか続けよう”と言ってくれたりもしたのですが、出演者のギャラ以外にも機材や編集などお金がかかるところは多いですからね。回を重ねるたびにプロデューサーの持ち出しが増えてしまって、続けていくのが困難になってしまったんです」(同・制作会社関係者)

 新番組ではどのようにして、制作費をまかなっていこうと考えているのだろうか。

番組のアクセス数に応じた、広告収入が頼みの綱になってくると思います。でも、数字がハッキリと読めないのであまり期待はできません。音楽情報サイトとコラボして、ブレイク間近のバンドにライブをしてもらう構想もありますが、果たして成功するのかどうか……。番組を始めるには、まだ越えなければならないハードルが多いみたいですね」(同・制作会社関係者)

 ユースケの熱い思いが、報われる日は来るのだろうか。