現在、軒並み部数が伸び悩んでいる週刊誌は「テレビ特集」を組むと部数が伸びるという実態がある。
実際「あの頃の人気番組」などは中高年層の読者に支持されて、つねにどこかの誌面に掲載されるような定番企画になっている。
そしてフジテレビを叩く記事は、掲載すればさらに部数が伸びた。読者が中高年層にシフトしている週刊誌だけではない。
ネット記事ではアクセス数も伸びる。
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「テレビなんかもう見ない」と言っているネット民にとっても、最大の共通話題は「テレビ」なのである。
そしてみんな「フジテレビの話題が好き」なのだ。ネット記事のアクセス数で見る限り、その関心度合いは日本の経済や産業・企業全体を見渡して痛恨であり、重大な不祥事を起こした「東芝」の比ではなかった。
「フジテレビが○○」という見出しを見つければコンビニの雑誌コーナーでつい手にとってしまう。
ネットで見つければついクリックしてしまう。
そのような“市場原理”によってフジテレビ関連の記事は増えていったのだ。
私はこれらの「部数稼ぎ」「クリック稼ぎ」を単純に否定するつもりはない。
記事の中には良質なものも存在したし、人の目に触れることで貴重な問題提起になったこともあっただろう。その逆に、ただ単に「フジテレビをこき下ろせば売り上げにつながる」という下世話な記事もそれ以上にあったのだが。
もちろん、話題になってしまうだけの「隙」がフジテレビにあったことも確かだった。
そして「フジテレビの話題はいい加減ネタが尽きかけたか?」という空気になった2018年の秋、新たに「記事の対象」になったのが日テレだったというワケだ。
もともと日本テレビは「実直に視聴者が見たいモノを作る」という芸風が持ち味であり、「24時間テレビ」では毎年恒例の批判祭りが起きるものの、外部から見ればさほど“ツッコミ甲斐”のある局ではなかった。
その「24時間テレビ批判祭り」にしても、いくら批判祭りで盛り上がっているように見えても実際は変わらない高視聴率に“疲れた”のか、今年は例年より静かだったように感じたのだ。
「安定・盤石・三冠王」という王者・日テレは、記事になりにくい。