カンガルーのお誕生日は○○した日!

 人間の世界では、生まれた日が誕生日というのが当たり前。でも、動物界にはそうじゃない生き物も。

「カンガルーなど有袋類がそうです。未熟な状態で生まれた赤ちゃんは、生後すぐ、お母さんのお腹をはい上がり袋に入ります。それから6か月から10か月ぐらい、袋の中で成長しますが、4か月ほどで毛が生え、6か月ほどで袋から顔を出します。袋の中で成長する有袋類の、本当の誕生日を決めるのはなかなか難しいもの。

 そこで多くの動物園では、確認しやすいよう、カンガルーの誕生日はお母さんの袋から初めて顔を出した日にしています」(前出・小宮氏)

 ひょっこり顔を出した日が動物園にとって都合がいい、というわけ。

キリンの交尾は乱交が基本?

「キリンの成熟したオスはメスをめぐってネッキングという、お互いの長い首をぶつけあう闘いをします。勝ったオスはマウンティングをして自分の優位を確認するのです。そして発情した何頭ものメスと交尾します」(小宮氏)

 ハーレム状態の勝者がいる一方、あぶれたオスはどうなっちゃうの?

「野生では“1番強いオス”になれるのは8歳くらいですが、性成熟するのは4歳くらい。メスと交尾できない若いオスは、オス同士で交尾姿勢と同じようなマウンティングを繰り返し、お互いの順位を決めます。一見、オス同士で盛んに交尾をしているようにもみえるでしょう

 それ、なんてBL!? ちなみに、ほかのこんな動物の行動もBLっぽい。

「知能の高いイルカなどもオス同士でじゃれあいながら、互いの性器を擦り合う行動が観察されています。これは挨拶行動とも考えられています」

甘エビは生まれたとき、全部オス?

 甘エビには性転換疑惑が。

「甘エビは、小さいときはオスで、2歳になり15センチほどに成長するとメスになるのです」(小宮氏)

 小型の時期にはオスとして繁殖に参加し、成長して多くの卵を作れるようになったときにメスに転換するほうが、効率よく子孫を残せるという説も。

「クマノミも甘エビと同じようにオスとして育ち、体が大きくなったらメスになり産卵します。反対に、ブダイやハナダイの仲間は生まれたときはみんなメスとして育ち、立派に育ったものがオスに変わります」

 クマノミもオスからメスに? ってことは映画『ファインディング・ニモ』のニモも、いずれ女子になっちゃうのかしら!

 自然界ってすごい!

アジや平目……水族館のおいしそうな魚が死んだら!?

 キレイで元気な水族館の魚も、いずれ死ぬ。死んだ魚をすぐ発見できる環境だったら、ある意味、鮮度は抜群? マグロやサバ、あのおいしそうな魚たちの死後は、スタッフがおいしくいただいちゃうの?

「死んだ魚を食べたりしません。水族館の魚などは、人工飼料で育てているためおいしくない場合が多いですよ」(小宮氏)

 水族館の魚はちゃんと餌ももらって、健康管理もされているから、おいしいのかと思いきや、そうでもないみたい。じゃあ、ほかの魚の餌にしたり?

「生きているほかの魚たちは、新鮮な餌を与えないと食べません。それと病気などの感染の可能性も怖いので、死んだ魚を餌にすることもありませんよ」

 とのこと。水族館の生き物たちは、人の目を楽しませてくれる役割だけで一生を終えるんだって。合掌!

三味線の材料って?

 昔から三味線は猫の皮を使うというけれど、あれは都市伝説? 三味線の皮張り師、石橋大輔氏に話を聞いた。

「一般的に猫の皮は舞台用、犬の皮は練習用といわれていて、猫のほうが高価で音色がいい、とされています。津軽三味線には厚い犬皮を使っていますね」

 なんと犬も! 現在、材料の皮のほとんどは輸入モノ。以前はタイ産が多かったが、今は中国産が多い。

「なかには、殺処分された犬や猫が材料の国産の皮もあります。よく思われないので避ける人もいますが、質がよいので僕は使っています」

 なぜ犬や猫の皮が好まれるのだろうか?

「皮が厚すぎるといい音がしない。牛などと違って、犬と猫はちょうどよい厚さなのです」