「もともとは獣医になりたいと思っていたんですが、親のすすめで役者になって。自分から進んで入った世界ではなかったので、何度も“やめたい”と思ったことはありました。
でも、それは自分が無知だったから。何事もやってみないと楽しさや面白さ、また大変さもわからない。今こうして表現する楽しさを知って、あきらめずに続けてきてよかったなと感じています」
2人の“山ちゃん”
連続テレビ小説『まんぷく』に、神部茂役として出演中の瀬戸康史(30)。自身にとって、'15年放送の朝ドラ『あさが来た』以来、2度目の出演となる。
「前作では途中からの参加だったんですが、今作は序盤から出演させていただいているので、ファミリー感をより強く感じています。
“塩軍団”の撮影時は同世代の役者さんが多く、その中には大阪を中心に活躍されて、まだ東京に進出していない方もいらっしゃったので、撮影の合間に“東京ってどんな感じなんですか?”とか、いろんな話をしていました」
今作の朝ドラをはじめ、月9ドラマや映画など、俳優として幅広く活躍、そして進化を続けている。しかし、デビュー当時のことを振り返ると、瀬戸の口から意外な言葉がーー。
「人付き合いが得意ではなくて、友達も少ないんです。だから、デビューしてから数年は、ずっと引きこもっていて……」
そんなときに支えとなったのは、
「山寺宏一さんと山里亮太さんという、2人の“山ちゃん”です。『おはスタ』という番組で共演させていただいていて、番組を卒業してからも僕の舞台を見に来てくださったりして。
特に山寺さんは、圧倒的な才能を持ちながらも“新しい声を見つけたよ!”と披露してくださったりと“この人は、どこまで進化し続けるんだろう”と思わされる存在。僕も、自分の表現の可能性を信じてみたくなり、下ばかり向いて狭まっていた視野を広げてくださった方なんです」