“ショーケン”の愛称で知られる歌手で俳優の萩原健一さん(本名・敬三)が3月26日、都内の病院で、消化管間質腫瘍(ジスト)のため亡くなった。68歳だった。萩原さんは2011年に消化管間質腫瘍と診断され闘病生活を送っていたが、本人の強い希望で病名を公表することは控えていたという。

 18日に亡くなった内田裕也さん(享年79)の訃報に際しては「近々、企画書を持って裕也さんと共演することを楽しみにしていました。非常に残念です」と追悼していた。亡くなる2日前には妻の理加さんとスポーツジムでバランスボールに座ってトレーニングをするなど元気な姿も見せていた。

翌日の25日に自宅で倒れ、都内の病院に救急搬送されましたが、翌26日午前10時30分、理加さんにみとられ静かに息を引き取ったそうです。故人の遺志に従い、葬儀は家族葬で営まれ、お別れ会や偲ぶ会などの予定は今のところないそうです」(スポーツ紙記者)

 GIST(ジスト)は胃や小腸など消化管の壁にできる。転移や再発を起こす悪性腫瘍の一種で、疫学調査では10万人に1~2人の割合しかない希少がんの一つ。

「腹痛や腫瘍からの出血や下血や貧血が起こり、治療は切除手術や抗がん剤などが用いられるそうですが、萩原さんも切除手術を行ったそうです」(同前)

 萩原さんと理加さんは09年に月刊誌の対談で出会い、11年2月に結婚した。この時からすでに2人の闘病生活が始まっていたのだろう。12年頃、都内の大学病院で2人をよく見かけたと話すのは、当時通院していた患者の一人。

診療科はどこか分かりませんが、お二人で仲良く会計の順番を待っていましたが、目立っていましたね。

 お揃いのサングラスに、マフラー。それだけでも目立ちますが、話すときは奥さんが顔を覗き込むような感じで、歩く時は腕を組んで……。本当にお似合いの素敵なカップルでした

 17年に行われた50周年記念ツアーにも、理加さんが同行していたという。

食事はすべて理加さんがメニューを決め、手作りのお弁当を用意するなど飲み物も含め徹底して管理していましたね。ツアー中もいつもショーケンのそばで彼を見守って、寄り添っていました」(音楽関係者)

 NHK大河ドラマ『いだてん』にも高橋是清役で出演することも明らかになったが、昭和のヒーローは新元号を聞かないまま旅立った。

<取材・文/小窪誠子>