また、お互いの家を行き来するようになり、夕食を美香子さんが手作りするようになると、お米のとぎ方から野菜の洗い方まで、ご自身のやり方を説明し、お茶碗や箸の置き方にもこだわりがあったというのです。
「いちいちうるさくて。この人は、会社でも部下にきっとこの調子なんだろうなと思いました。見た目も素敵、一流企業に勤めていて年収もある。それでも40歳を過ぎて独身でいる理由がわかりました。最初はいいと思って女性もお付き合いするんでしょうけど、彼の細かさに愛想を尽かして離れていく気がします」
こうして美香子さんも、真剣交際に入って1か月半で、交際を終了することとなりました。
こだわりの強い相手だと見合いを組むのも大変
結婚相談所でのお見合いは、お見合いが成立すると、お見合い場所と時間を仲人間で決めます。
それぞれの希望日を3つくらい出してもらい、それを擦り合わせていきます。私の男性会員、雅弘さん(40歳、仮名)が、よその相談室の女性、真澄さん(36歳、仮名)から、お見合いを申し込まれ受諾しました。
双方のスケジュール調整をしてお見合い日が決まったので、私が都内のカフェを予約したことを告げました。すると、相談室からこんな返事がきました。
「そこのカフェは、真澄さんの仕事場に近いので、『お見合いしているところを会社の人に見られると困る』と本人が申しております。別の場所にしてくださいませんか?」
そこで、今度は違う予約できるカフェを提案しました。すると、今度は、こんなNGの返事がきました。
「あそこのカフェは、席と席が近すぎて、お見合いの話を隣の人に聞かれてしまいます。また、お見合いは結婚につながる出会いなのですから、もっと格式のある場所でお願いできませんか」
もちろん、格式も大事です。ですが、土日のホテルのラウンジやカフェは、どこも混雑していています。予約の取れるところでお席を確保しておかないと、40分、50分と平気で待つこともあります。