連続テレビ小説『なつぞら』も、いよいよ東京編に突入。しかし、これまで北海道でなつ(広瀬すず)が多くの人々から教わり、学んだことは、これからの彼女の人生の核になっていく。その中でも“人生の師匠”である、おじいちゃん・泰樹(草刈正雄)の数々の名言に、なつと同様、朝から泣かされ、励まされた人も多いはず……! ということで、今回は泰樹の“胸に刻みたい名言”をご紹介。
第4話
剛男(藤木直人)に連れられてやってきた北海道で、自分の居場所を作ろうと必死に泰樹の営む牧場を手伝っていたなつを、菓子店『雪月』に連れて行き、アイスクリームを一緒に食べながらの言葉。
「ちゃんと働けば必ずいつか、報われる日がくる。報われなければ、働き方が悪いか、働かせる者が悪いんだ。そんなとこはとっとと逃げ出せばいい。
だがいちばん悪いのは、人がなんとかしてくれると思って生きることじゃ。人は、人を当てにする者を助けたりはせん。逆に、自分の力を信じて働いていれば、きっと誰かが助けてくれるもんだ。
お前なら、大丈夫だ。だから、もう、無理に笑うことはない。お前は堂々としてろ……堂々と、ここで生きろ」
第8話
東京に帰ると家出したなつを探す中、今まで怒りの感情を見せたことがなかったなつを思いながら、ひと言。
「怒れる者は、幸せ者だ……自分の幸せを守るために、人は怒る……今のあの子には、それもない……。
あの子の望みは、ただ生きる場所を得ることじゃ……。そのために、争いごとを嫌って、あの子は……怒ることができなくなった……」
家を飛び出したなつを見つけ、
「お前には、もうそばに家族はおらん……だが、わしらがおる」
第9話
農協と泰樹が対立している中、“村に電気が通っているのは農協のおかげだ”と剛男に言われ、
「電気はいらん。世の中が無駄に明るくなりすぎると、大事なものが見えなくなるようじゃ」
少しギクシャクしていたなつと、お互いの誤解が解け仲直りしたあと、
「ありがとう……おじいちゃん……やっぱり、おじいちゃん、大好き」
「ばか……いちいち家族に、そんなことを言うな」
第12話
天陽(吉沢亮)の“荒れ果てた畑をもう1度耕して、蘇らせたい”という思いを“子どもの話だから”“大人には大人の事情がある”とあきらめてしまっている、正治(戸次重幸)・タミ(小林綾子)夫婦に一喝。
「事情なんかクソくらえだ! 今はせめて、この子らが何をしたいのか……子どもの話だと思わずに……そのことを、今こそ真剣に大人が聞いてやるべきだ。わしは、このなつに……そのことを教えられたんじゃ」
第40話
“東京に行きたい”と言いだしたなつに、
「ここはお前の家だ……それは変わらん。そんで……そんでもし、東京がつらくなったら……いつでも戻ってくりゃいい。したけど……お前がもし、東京で幸せんなるなら……それも立派な親孝行だ」
第41話
“東京に行って漫画映画を作りたい”と、初めて自身の夢を打ち明けたなつに、
「……よく言った……それでこそ、わしの孫じゃ! 行ってこい……漫画か、映画か知らんが……行って、東京を耕してこい! 開拓してこい!」