なつは絵で食べていけるほど普段、描いていない
──4月スタートのNHK朝ドラ『なつぞら』は高視聴率が続く。
上田 美男美女ぞろい。
なかはら 100作目の朝ドラマですから、高級なイチゴやメロンの豪華盛り合わせ。
折原 BSプレミアムで『おしん』の再放送後に見ると、主人公のなつ(広瀬すず)は、恵まれすぎて健気に見えないので、損している。
上田 なつは、絵で食べていけるほど普段、描いていない。漫画家の立場からすると、酪農で忙しいのはわかるけど、寝る間も惜しんで描いているシーンがほしかった。
なかはら なつが目指すアニメーターは、漫画家と比べるとわかりにくいのかも。なつの“もうひとりの兄”照男役の清原翔が、『インハンド』(第6話、異端の陸上選手役)にも出ていてわからなかった。どちらも役にハマっていてブレイクしそう。
──月9の『ラジエーションハウス~放射線科の診断レポート』(フジテレビ系)も好調。
上田 本田翼は、放射線科医ではなく、広瀬アリス演じる新人放射線技師のほうがよかった。
折原 彼女はヘタレなAD役とかが似合う。
上田 主演の窪田正孝のキャラが薄い。
折原 それはキャラ設定。それよりも全部、病気の原因究明を彼が解決している病院は、大丈夫かと思う(笑)。
なかはら 放射線技師の軒下を演じる浜野謙太のインスタに、クイーンの楽曲に合わせて踊る場面がアップされていて、人気になっています。
純愛ドラマは貴重! 無条件に応援したい
──松坂桃李と山本美月が演じる『パーフェクトワールド』(フジテレビ系)は今期、唯一のラブストーリー。
折原 純愛ドラマは、貴重。無条件に応援したい。車イスの主人公(松坂)が、恋人の親に(交際を)反対されたり、恋人を助けることができなかった無力感などしっかり描いている。
なかはら 木村拓哉と常盤貴子の『ビューティフルライフ』(TBS系)の今版。
折原 松坂は、尿漏れしてしまう場面など下半身が不自由な人の演技が素晴らしい。