医療大麻使用に納得できない3つの点

 高樹は医療大麻の使用を訴えていますが、私には3つの理由で納得できないものを感じています。

(1)なぜ大麻でなければいけないのか?

 高樹は親知らずの抜歯をしたあと、顔が腫れてしまい、その際に大麻を使用したと『バイキング・ザ・ゴールデン』で発言しています。私も同様の経験がありますが、歯科医の先生が処方してくれた2種類の痛み止めで十分、事足りました。大麻でなければ対処できない疾患があるならともかく、ほかの薬で事足りているのなら、なぜわざわざ大麻を解禁する必要があるのでしょうか。

(2)他の国が合法化している、というのは理由にならない

 高樹の言うとおり、カナダは大麻を合法化していますが、その国の事情というものがあります。カナダのトルドー首相は2015年の選挙公約に、大麻の合法化を挙げています。しかし、それは犯罪組織への資金断絶、乱用を防ぐために国家で管理したほうが安全という判断であり、大麻の安全性が証明されたわけではないのです。

(3)「医療用」として使うなら、安全性を明示せよ

 日本で医薬品と認可されるためには、安全性を確認するための臨床試験が不可欠です。数回の検査を経て、副作用を含めた安全性が証明されないと、医薬品として市場に出回りません。薬の効き方というのは、人種によっても異なるそうです。外国で安全というデータがあっても、だから日本でも大丈夫というわけではないそうです。

 まぁ、大麻問題はこれくらいにしておいて、私が高樹「らしい」なぁと思ったのが、2016年、逮捕される直前に放送された『爆報!THEフライデー』(TBS系)で「自分自身で、大麻草がどんなものなのか、どうして自分で調べようとしないの?」と語気を荒げたことでした。

 私の考えでは、興味がない人に興味を持たせ、データを用いて説得するのが活動家の仕事であり、この興味を持たせるという作業が最大の難所でもあると思うのですが、高樹は「私の考えを支持するために、おまえたちが勉強しろ」というスタンスのようです。