女性たち、このひと言が実は重要!
“お見合いのお茶代は、男性がお支払いする”というのが結婚相談所での暗黙の了解事項です。これは、どの仲人も男性たちに必ず言っています。
ただ男性の中にはお見合いを終えてレジに向かったときに、女性から、「あの、お支払いは?」と言われ、「あ、ここは男が払うのがルールですから」とか「仲人に、男が払えと言われています」と返してしまう人がいます。
同じお金を払うなら、「今日は楽しい時間をありがとうございました。ここは僕にお支払いさせてください」と言ったほうがスマートですし、女性からの評価も上がりますよね。
また、女性たちにも気をつけていただきたいことがあります。
男性が払うのが暗黙のルールなのですが、お支払いしてくださった男性に、「あの、お支払いは?」とか「私のお茶代は?」とか、払わないのがわかっていても、必ず言うことが大事なんです。
そのままレジを素通りして、支払いを終えて男性が出てきたら、「ごちそうさまでした」とだけ言うのは、NG。「ごちそうさまでした」も言わず、「今日はありがとうございました」とだけ言うのは、もっとNG。「ごちそうさまでした」も「ありがとうございました」もなく、「では、これで失礼します」と帰っていくのは、もっともっとNG。
先日、会員の泰造さん(31歳、仮名)が、お見合いしたときのことでした。私がお引き合わせに伺ったのですが、お見合いするカフェの入り口にはケーキのショーケースがありました。
私がカフェに着くとすでに泰造さんは来ていて、ケーキのショーケースを眺めていました。後ろから、「泰造さん、こんにちは」と声をかけ、「ここのケーキ、すごく美味しいわよ」と言いました。
すると、その後にやってきた女性が来たときに、彼が気をきかせて言ったのです。
「ここはすごくケーキが美味しいそうですから、よろしかったら食べませんか?」
そして、ケーキセットを頼んでのお見合いになったそうです。ところが、お見合いを終えて彼が伝票を持ってレジに進むと、女性はそのまま素通りして、外に出てしまったそうです。
「『ごちそうさま』のひと言もなく、『じゃあ、ここで』といって、帰っていったんですね。お支払いをするのは一向にかまわないのですが、『ごちそうさま』のひと言があるかないかで、払うこちらの気持ちは全然違うんですよね。今日の方は“お断り”でお願いします」
そして、お相手女性の相談室には、「“ごちそうさま”がなかったのがお断りです」とは言えず、これもまた、「お話ししていて、どうも波長の合わないものを感じたようです。今回はご縁をつなげませんでした」と伝えました。
相談室間での関係をギクシャクさせたくないので、なかなか本当の理由は言えないものですが、私は仲よくさせていただいている信頼している仲人さんには、いつも表向きのお断り理由ではなく、裏理由も一緒に伝えています。「会員さんが傷つかないように、上手に伝えてね」という言葉を添えて(笑)。
鎌田れい(かまた・れい)◎婚活ライター・仲人 雑誌や書籍などでライターとして活躍していた経験から、婚活事業に興味を持つ。生涯未婚率の低下と少子化の防止をテーマに、婚活ナビ・恋愛指南・結婚相談など幅広く活躍中。自らのお見合い経験を生かして結婚相談所を主宰する仲人でもある。公式サイト『最短結婚ナビ』http://www.saitankekkon.jp/