芸人でもないのに、芸人よりも体を張る女性バラエティタレントというのは、ある時期までは鈴木さんのほぼ独占市場でした。しかし、近年、それが揺らいできています。鈴木さんに代わって台頭している女性タレントは、それぞれが違った個性を持ち、鈴木さんの立場を脅かす存在になりつつあります。
まず、鈴木さんのおバカキャラ路線を受け継ぐ存在として華々しい活躍をしているのが、元サッカー女子日本代表の丸山桂里奈さんです。彼女は、2011年にワールドカップを制した「なでしこジャパン」のスーパーサブとして知られていました。オフサイドのルールすら理解していないのに、本能的な動きで鮮やかにゴールを決めていく様子は圧巻でした。引退後、彼女はタレントに転身して、天性のおバカキャラで人気になりました。
バラエティ番組では、過去の恋愛体験について赤裸々に話したり、質問に対してズレた発言を連発して、「わかりますか?」と何度も確認したりします。楽屋では共演者に不気味なメッセージを付けた差し入れをすることでも知られています。また、Twitterで一般人が自分のことに言及しているツイートを見つけると、そのすべてに返事をするという真面目な一面もあります。
トップアスリートでありながら、近所のお姉さんのような親しみやすさも兼ね備えた、今までにいないタイプのキャラクターです。もちろん、身体能力を生かして体を張ったロケでも真価を発揮するため、その意味でも鈴木さんにとっては最も手強いライバルだと言えるでしょう。
「NGなし」が売りのSKE須田
現役のアイドルでありながら、体を張る仕事も大歓迎で「NGなし」を売りにしているのが、SKE48の須田亜香里さんです。
いつも笑顔を絶やさず、握手会などでもファンへの対応がいいことで知られ、人柄のよさで人気を博しています。
そんな彼女はバラエティ番組ではとことん体を張ります。すっぴんを見せたり、鼻毛を抜いたり、パンストをかぶったりするぐらいはお手の物。バラエティに出るアイドルはたくさんいましたが、ここまでヨゴレ役を引き受けてくれる人は初めてです。