「3年前に次男が亡くなったときには夫婦ともに泣きじゃくっとったのに、去年の三男の葬式のときには2人とも笑っとった。“頭がおかしいんじゃないか”“クスリでもやっているんじゃないか”と、みんなゆうとった」
と容疑者夫婦の友人は1年前の2人の様子を証言する。
まじめな青年ではなかった
その三男の唯雅ちゃん(当時1)をエアガンのBB弾で何十発も撃ちまくった傷害の疑いで11月6日、福岡県警は同県田川市の常慶雅則容疑者(24)と、妻の藍容疑者(24)を逮捕した。
唯雅ちゃんはすでに昨年12月に肺感染症で死亡しているが、その身体にエアガンで撃ったと思われる傷痕が無数にあったため捜査は水面下で進んでいた。
雅則容疑者は「長男が遊んで撃ったもの」と主張していたが、複数所持していたエアガンの重さは1キロ~5キロ。引き金も重くて、とても3歳(当時)の長男が扱えるシロモノではなかった。
唯雅ちゃんの死因は肺感染症なので、今回の容疑との因果関係は不明だが、捜査はそこまで及ぶのだろうか─。
福岡市の中心地から2時間ほどの元炭鉱町の公営住宅に住む常慶一家の評判は、決してよくない。もともと雅則容疑者の両親が住んでいた。
「父親は市役所の土木関係の仕事を個人で請け負っとった。でも、20年前に両親が離婚。母親は雅則の姉を連れて出ていきよったと。雅則は高校のときだったか、何かをやらかして停学になったと聞いとるけど、決してまじめな青年じゃなかった」(団地の住人)
シングルファーザーに育てられた雅則容疑者は高校を出たあと、地元の私立大学に入学。そのころ自動車学校で出会ったのが、介護士をしていた藍容疑者だった。やがて2人は隣町で同棲を始めるが、すぐに長男が生まれた。
「デキ婚だったので、2人は雅則容疑者の父親が住む団地に転がり込み、雅則容疑者は大学を中退。お父さんの仕事を一緒にするようになったとよ」(先の藍容疑者の友人)