「ネットではとても安くできるようなことが書いてあったのに、実際行ってみたら、ビックリするほど高額の料金を提示された」
「術後のはれがひどく結局、別の病院で治療をした」
「思ったような仕上がりにならなかった」
広いようで狭い業界、 こうした話はひっきりなしに耳に入って来ると丸山院長は言う。
「要は美容外科の世界は、“玉石混交”“医療格差”が歴然として存在するのです。業界全体で襟を正すべき問題ではあるけれど、こうした現状がある以上、みなさんにはぜひとも“賢い美容外科選び”をしていただきたいです」
ここでは著書から抜粋した「こんなところに行ってはいけない、危ない美容外科」から5つのポイントを紹介する。(以下、丸山直樹院長)
料金を釣り上げてくる
料金は美容外科を見定めるうえで大きなポイントのひとつ。美容外科は自由診療ですから、クリニックによって価格の設定はまちまちです。
いちばん問題なのは、安く治療できるようなことを言っておいて、実際に行ってみると、もっと高い料金を請求される場合があることです。
ホームページで《2万円で二重(ふたえ)手術ができる》とうたっているが、実際にカウンセリングに行ってみると、「あなたの場合は2万円ではできない」「2万円のやつは麻酔に太めの針を使うから腫れます。内出血の少ない極細の針を使うオプションがあって、それはプラス◯万円です」などといって、どんどん上乗せされていく。その結果、2万円が40万、50万になったりする。もちろん一部のクリニックの話ですが。
カウンセリングに行ってホームページに書かれている料金とあまりにもかけ離れた高額の料金を提示されたら、その場で即決せず、適当に話を切り上あげて、早めに“逃げ出し”ましょう。
「謎の無資格カウンセラー」が出てくる
美容外科に行くと、最初に医師とは別に専門の「カウンセラー」が出てきて、手術の説明をしたり、料金の説明をしたりします。あれは医療資格のない「無資格者」だということをご存じですか?
看護師が兼任しているところもあるのかもしれませんが、多くは無資格者です。そんな人にカウンセリングされて、大事な手術を決めるなんてありえないでしょう?
私のクリニックでは手術を執刀する医師本人がカウンセリングをします。例えば、ケガを縫合するにしても、心臓の手術をするにしても、カウンセリングは医師本人がするのが当たり前ですよね。
美容外科だけがおかしな無資格カウンセラーを採用しているのです。これはこの業界のあしき習慣だと私は思っています。ですから、カウンセリングを受ける場合は医師にお願いしましょう。無資格のカウンセラーが出てきたら「私は医師としか話したくないです」と言って拒否することもできるのです。