言葉には出さない茶だが、自分がいなくなった後に綾菜が困らないよう“終活”も考え始めている。

 私が事務所に所属したのも、加トちゃんが“自分がいなくなったあと、綾菜を守る人がいなくなるから”ってすすめてくれて。

 やっぱりそういうことは考えるよ。今、彼女に言ってるのは、自分が死んだら再婚してくれって。

 それ、毎回言うよね。

 やっぱり女性として、幸せな生活を送ってほしいと思うからさ。

 なんだか今、幸せな生活を送ってないみたいな感じじゃない(笑)。

生涯、舞台に立ち続けていたい

──人生100年といわれる時代、これからの“夢”は?

 やっぱり生涯、舞台に立ち続けたいという気持ちがいちばんですね。70歳、80歳になってくると、見ているほうもこちらの年齢のことを考えてしまうのか、笑ってくれる人が少なくなってくるんですよ。“あの年でやっていることが気の毒”みたいな気持ちになって。でもそれをはずして、みんなには笑ってもらいたい。そんな加藤茶でいたいです。

 私は、一緒にいる間は加トちゃんが芸人として舞台に立つことをサポートしたい、というのがいちばん。少しずつ自分でも仕事をさせていただいているけど、“加トちゃんファースト”でいたいというのはブレてないから。だって、加トちゃんが弱ったら意味ないものね。

 まあ、しばらくは大丈夫だよ(笑)。

 前もそう言っていたけどすぐ病気になったでしょ。人ってわからないんだよ。

──かなり尻に敷かれている感じがしますけど……?

 女性ってね、実年齢を精神年齢で越えてくるんですよ。45歳の差なんて全然なくなっちゃう。あっという間に追いついてきて、今じゃ越えられてしまいましたよ(笑)。

 何それ、それじゃあ私、相当な年じゃん(笑)。

加藤茶(かとう・ちゃ)●1943年3月11日生まれ。ミュージシャンでありコメディアン。ザ・ドリフターズのメンバーとして一世を風靡。俳優としてもドラマや映画で存在感を出す
加藤綾菜(かとう・あやな)●1988年4月12日生まれ。2011年に加藤と結婚し、45歳の年の差婚で注目を集めた。夫を支えつつ今年、芸能事務所にも所属しタレント活動も開始