徳川幕府が二世芸能人ブームの先駆け?

 続いては、親と比べられてかわいそうな二世芸能人を解説。

親と比べられてかわいそうな二世芸能人(1/2) ※区分け基準は週刊女性編集部の独断によるものです。
親と比べられてかわいそうな二世芸能人(1/2) ※区分け基準は週刊女性編集部の独断によるものです。
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 三浦祐太朗・貴大兄弟の芸能界入りは、徳光さんにとって意外だったそう。

「てっきり、電通とかテレビ局あたりに就職すると思っていたんです。でも、子どもが芸能界に進みたいと言ったとき、芸能人の親は断れないですよね。みんな、『芸の道は厳しいから務まらない』ときれい事では言います。

 百歩譲って『それでもやりたいって言えば、しょうがないからやらせる』とか。でも、実際は最初に言われたときにたぶん許してますよね。自分に基盤があれば助けてあげられるし、なんだかんだ子どもは可愛いですから」

 この関係性に、木久蔵さんは子の立場からこう語る。

親の活躍を見ているから、やっぱり疼くんです。『自分も可能性を持っているんじゃないか?』って心が騒ぎますよね。徳川幕府だって、徳川家康という最初の人がいるから15代まで持っていけたんですから親がすごくてそこまで行ったんだから、自分も将軍になりたいって疼きますよね)」

外ヅラがよくないと生きていけない

 最後に、いろんな意味で失敗してしまった二世芸能人を解説。

いろんな意味で失敗してしまった二世芸能人(1/2)  ※区分け基準は週刊女性編集部の独断によるものです。
いろんな意味で失敗してしまった二世芸能人(1/2)  ※区分け基準は週刊女性編集部の独断によるものです。

 タレントにとって必要なのは「外ヅラ」だと徳光さんは説く。そういう意味で、花田優一は特筆すべき存在だろう。靴職人として苦情が寄せられても、悪評が立っても、どこ吹く風。

「最初、花田君とMatt君って出てきた時期も一緒で、同じ二世として双璧だったじゃないですか。で、Matt君はあの見た目ですから相当色物だったですけど、彼ってすごくいいやつですよね。そこで一気に花田君とゲーム差が開いた気がします。タレントって外ヅラがよくないと生きていけない。でも、花田君はそれすらできないでいる(笑)。

 ならば、彼は徹底的なナチュラルヒールキャラで行くのがいちばんいいかもしれないですね“嫌なやつ”と評判を蔓延させたら、逆に面白いかもしれない。今後、彼がどういう道を歩むのかわからないですけれど、俳優でシリアルキラーの役をやるとか、そういうこともできればいいですよね」(徳光)

二世芸能人って? その2 「自分が下手を打つと、父が謝ることになりますからね」林家木久蔵さん

「小4くらいから、父のことで学校でいじられるようになったんです。あまりにキツいから『お父さん、座布団10枚とってよ!』と頼んだものの『1枚とるのもやっとだから10枚はさすがに無理』と言われました(笑)」

 そんな木久蔵さんも1度きりの人生と落語の世界へ飛び込んだ。そして、今は二世にとってつらい時代である。

二世が何かやらかすと、親が謝って自粛しなきゃいけないですよね。僕は出演してないのに、『笑点』が自粛になったらいたたまれないですよ。(司会の春風亭昇太が)『木久ちゃん、座布団マイナスからスタート!』とか面白くしてくれるならいいけど(笑)。

 でも、二世って逃げようがないから信頼はされやすいですね。あと、僕の芸を見たことのない初対面の人に『お父さんの大ファンだよ!』と喜んでもらえたりする。それはそれで、みんなを楽しませる、いい人生だと思っています」

(取材・文/寺西ジャジューカ)

●とくみつ・まさゆき 1971年、神奈川県生まれ。フリーアナウンサー・徳光和夫の次男。タレント・キャスターとして活躍する傍ら、現在も父からお年玉をもらう“クズ二世”としてもブレイク。YouTube「徳光ちゃんねる」でも活躍。
●はやしや・きくぞう 1975年、東京都生まれ。玉川大学文学部卒業後、父でもある初代・林家木久蔵(現在の林家木久扇)に入門。2007年の真打昇進に伴い、落語界史上初「ダブル親子襲名」を行い、二代目・林家木久蔵を襲名した。