「黒を着ておけば安心」だなんて大間違い!
木村 私、ずっと気になってたことがあるんです。「黒を着ると安心する」言う人が多すぎる。違うっちゅうねん! って。難しい色ですよね。
川邉 大人になって黒を着こなすのは難しいんですよね。
木村 そう! あんな難しい服はないのに。黒は気合入れて着てくださいって言いたい。おばさんたちがいちばん安心して着られる服やと思うてる。
川邉 私、今日、黒ですけど別に気合入れてませんよ? 寒かったから……(笑)。
木村 いやいや、川邉さんは慣れてらっしゃるからです。
川邉 いい例が、黒い喪服を着たときに若い子ってきれいに見えるでしょ? おばあさんが着たら、おばあさんになるでしょ? 喪服を着てきれいに見えた大人って昔はいたのよ。カッコいいおばあさんが。
ブランドで固めるより自分らしさ
木村 グッチやなんやってハイブランドが大流行りして、日本人が漁るように買った時代がありましたよね。
川邉 あの時代、日本人はバカにされていましたよね。今やブランドで全身固めるのはダサい。私はユニクロやZARAの服も着ます。特にユニクロのシャツやデニムは素材も縫製もすごくいい。例えば、ユニクロの上下にブランドのコートをさっと羽織る。
私はシンプルな装いをベースに、小物やヘアメイク、眼鏡で遊ぶのが好きですね。マニッシュなスタイルのときは、足首や手首を出して、上品に女らしさを加えたりね。
木村 私もワイシャツとチノパンがいちばん好きなんですよ。それをどう自分らしく、女らしさも残しつつ着崩すか。
だから私もユニクロにグッチのコートをバシッと着たりするの、大好きですね。
川邉 それが本当のおしゃれですよね。
木村 インスタグラムをやっていると、うれしいことに「ありがとう」ってよく書いてあるんです。なんでありがとうなんやろうって不思議だったんですけど、コメントを読むと、ご自分のことがまだわからない方がたくさんいらっしゃるんだと。あ、私の写真が役に立ってるんやって感じなんですよ。
川邉 迷子になってる人多いわね。私はパリコレやショーのヘアメイクをしていた当時、何でも着こなすモデル、宇宙人のような人たちが周りにいたわけじゃないですか。すると、自分をよく見るようになる。
自分のよさを生かすにはどうすればいいかって原点に戻る。そういう環境がないと、自分らしさと向き合えないのはある意味、当たり前かもしれない。
でも迷子になってる人を助けるのが私の仕事だから、頑張らなきゃと。木村さんみたいに頑張る方がいっぱい増えてくれるといいなと思って、今日はのこのこ神戸まで来ました(笑)。
木村 まぁ、うれしいわぁ!