「レジ前の数百円のお菓子や100均の雑貨を “つい” 買ってしまう人。その “ラテマネー出費” こそ、お金が貯まらない体質の表れです!」
そう指摘するのは、ファイナンシャルプランナーの風呂内亜矢(ふろうち・あや)さん。
1週間のレシートで10年間のムダを試算
ラテマネーとは、アメリカの資産アドバイザーが考案した言葉で、日常的にコーヒーショップで飲み物を買うような “毎日、何げなく使ってしまうお金” のこと。
「大きい金額は躊躇(ちゅうちょ)しますが、ワンコイン(500円)以下のものについて、買うかどうかひとつひとつ慎重に検討する人はあまりいません。特に、月の予算を決めていない人ほど、値段の小ささで購入を判断しがちで、ムダなラテマネーが増える傾向にあります」(風呂内さん、以下同)
例えば、2日に1回スーパーでの買い物時にレジ前のお菓子を買ったら、300円×180日=5万4千円。100均での衝動買いや、通販で送料無料にするためのあわせ買いで月3000円とすると、3000円×12か月=3万6千円。合計で年間で9万円もの出費に!
では、無意識のラテマネーはどうやって減らせばいい?
「まずは、1週間のレシートをすべて確認し、“意識せず買ったけど、必要なかったかも”と思うものをチェック。ラテマネーをあぶり出しましょう。ただ、これだけでは数百円の出費なので、ムダを実感しづらいはず。それが1年間(×52週)でいくらか、10年ではどうかを計算してください。単位が数百円から数万円になるので、本当に使うべきお金だったのか判断しやすくなります。浮いたお金で大きな買い物や、リッチな食事をするのもいいですね」
ラテマネーを把握すれば、ムダな出費を削れるうえ最適なお金の使い方につながる。でも、すべてのラテマネーをやめるのは寂しい気も……。
「ほぼ毎日パート帰りにコーヒーを買って、年間約4万円を使っていたとしても、それがリフレッシュや癒しになっていると思えれば、それはOKなラテマネーです。ダメなのは、幸福度が高まらないことに、無意識にお金を使うこと。ラテマネーを整理して、本当に使いたいものにお金を回せば、節約しながら心もうるおう家計になりますよ」
【ラテマネー危険度チェック】
□レジ前のお菓子など(300円程度)をよく買う
□ポイントアップデーを狙って買い物に行く
□使い道を考えず雑貨を買う
□ECサイトの「お気に入り」機能を使っていない
□洋服は定価で買う
□スマホでマンガや動画などのコンテンツを週2回以上買う
□誰かがよいと言っていたものを買う
□ATMの手数料を払う
□今、財布に入っている金額がわからない
□毎月の貯蓄金額を決めていない
→5つ以上「はい」がある人はラテマネーの危険度大!
*「はい」の項目があっても、“毎月の貯蓄金額を決めていない”が「いいえ」で、実際に貯金している人は危険度低め。ただし、油断は禁物です。