《日々の楽しみがまた一つ終わってしまった》
《控えめに言って最高すぎました……》
3月21日に大団円を迎えたTBS系ドラマ『天国と地獄~サイコな2人~』。謎が謎を呼ぶ展開は多くの視聴者を魅了し、SNSでは“天国と地獄ロス”現象を巻き起こした。
「正義感が強い刑事である綾瀬はるかさんと、殺人事件の容疑者とされている高橋一生さんの人格が入れ替わってしまうというストーリー。飽きさせない展開に加え、2人の名演が話題を呼び、最終話は世帯平均視聴率20.1%を記録しました」(スポーツ紙記者)
全編に渡って散りばめられた伏線と、その考察も本作の見どころの1つ。
「初回から“丸い石”が凶器に使用されたり、綾瀬さんの夢に現れたりと意味深でしたが、作品のテーマにまで通じていて深かったですね。また見返したくなる作品です」(テレビ誌ライター)
ドラマのキーになった丸い石だが、実はモデルとなった場所があった。
「奄美大島の南側に、ホノホシ海岸というところがあるんですが、浜辺は激しい波で揉まれたせいで、河川敷のような角がない丸石で埋め尽くされているんです。ドラマの中でも“奄美の丸石”ということで登場したので、おそらくこの場所をモデルにしたのでしょう」(奄美大島の住民)
作中では”持ち帰った者を呪う”とされていたが、その伝説も同じだ。
「最近はパワースポットとして観光客も多いけど、あそこの石は昔から魂が宿っていると言われていて夜になると動き出すとか、持ち帰ると災いを呼ぶとか迷信があるんです。ドラマの影響で持ち帰る人がいなければいいのですが……」(同・奄美大島の住民)
身内の不幸が相次いで返却
なにやらいわくつきの丸石。あれだけヒットした作品だけに、持ち帰る人が増えることも予想されるが、実際のところはどうなのか。ホノホシ海岸のある瀬戸内町役場の観光課に問い合わせてみた。
「ドラマで話題になる前から、ホノホシ海岸の丸石を持ち帰る人は一部いますね。そういったこともあり、看板等も立てて注意を促しています」
役所としても対応を苦慮しているようだが、一番の理由は“呪い”ではない。
「そもそも、ホノホシ海岸が国立公園の一部なので、動植物や土砂等を無断で持ち出すこと自体が禁止なんですよ」(瀬戸内町役場観光課)
あくまで、環境保護が目的とは語ってくれたが、放送後にはこんな問い合わせも増えているという。
「“数年前に観光で来たときに記念にと持って帰ってしまったが、それから身内の不幸が相次いでいる。返却したい”という相談が何件かありました」(瀬戸内町役場観光課)
やはり、迷信だけでは片づけられない不思議な力が宿っているのだろうか。自然のためにも、そして自身のためにも、丸石を持ち帰る人がいなくなることを願うばかり。