16年ぶりの続編となった『ドラゴン桜』が好調だ。東大合格を請け負う弁護士役で主演している阿部寛(56)は、いまや堂々たるトップ俳優。しかし、そんな彼にも危機はあった。
阿部寛、スキャンダルも芸の肥やしに
33年前の熱愛報道である。相手は沢口靖子。ふたりは1988年夏の『24時間テレビ』(日本テレビ系)内で放送されたスペシャルドラマ『二十歳 もっと生きたい』で恋人同士を演じ、知り合った。
当時の週刊誌には「夜のドライブデート」「マンションに通い愛!」といった見出しが。ちなみに、沢口は1歳下の23歳だったが、NHKの朝ドラ『澪つくし』('85年)の大ヒットですでに国民的女優と呼ばれていた。一方、阿部は前年、映画でデビューしたばかり。それゆえ、メディアは沢口の初めての熱愛という視点で盛り上がった。
彼女は取材に対し「フランクなお友達です。騒ぎになって困ってしまいました」などと答えたが、阿部は事務所の方針でノーコメント。ただ、10年後に出版された著書『アベちゃんの悲劇』のなかで「ある女優さん」に好意を抱き、アプローチした話を明かしている。
《毎日、現場に行くのが楽しく、仲のいいヘア・メイクの人たちに、モデル時代のノリで、オープンに『付き合ってみたいな』なんて話をしたりしていた》
ということで、ある日「スタッフやマネージャーたちのいる前で(略)“今度花火見に行かないか”と声をかけた」のだという。ここまでオープンだと、話はすぐに広まるものだ。「2~3日後」にはスポーツ紙に「大切な人気女優をナンパしようとした、札つきのプレーボーイという記事」が出てしまった。
なお、沢口はふたりで花火を見たことについては認めている。ただ、そこまでの関係だったのだろう。阿部は当時の立場の違いについて「われわれ普通人の感覚でははかれない特別な存在」ということに「僕は気がつかなかった」とまで書いている。