備えあれば憂いなし

綾菜 それを大前提にして、その状況でできることを考えればいいですものね。遠距離介護が必要になると、どこに相談すればいいですか?

太田 介護は情報戦。役に立つ情報を自分から取りに行く必要があります。まずは、親の住まいの地域にある「地域包括支援センター」に相談しましょう。

 いろんな相談にのってくれます。帰省することが難しいなら、介護保険の申請代行をお願いすることもできます。そうやって地元の専門家とつながると少し気持ちがラクになりますよ。

綾菜 定期的にヘルパーさんを入れるとか、デイサービスに通ってもらうとか、自分ができないことはプロの手を借りる方法もありますものね。

太田 そうです。自治体にもよりますが、ひとり暮らしだったら緊急通報システムを無料で貸し出しているところもあります。

綾菜 最近は、スマホなどを使った見守りサービスもいろいろあると聞きます。

太田 民間サービスですが、テレビのリモコンに親が触ったかどうかを感知して子どものスマホに知らせるタイプもあります。電気ポットや室内灯などで見守るものもあるので、ぜひ活用してみて

綾菜 切羽詰まった状態にならないとつい後回しになりがちですが、備えあれば憂いなし、ですよね。役立つお話をありがとうございました。

【最近の加トちゃん家】

 アイスコーヒーが美味しい季節がやってきました。わが家でも毎日コーヒーを飲みます! 仕事終わりに美味しいと噂のコーヒー豆を買いに行き味見がてら併設のカフェで注文! 1杯1000円でした。口当たりがまろやかで美味しい! これならきっと加トちゃんも喜んでくれる……次は、一緒にデートで訪れたいです。

PROFILE●加藤綾菜(かとう・あやな)●1988年4月12日生まれ。2011年に加藤茶と結婚し、45歳の年の差婚で注目を集めた。夫を支えるため介護を勉強。「介護職員初任者研修」(旧ホームヘルパー2級)、「介護福祉士実務者研修」(旧ホームヘルパー1級)を取得。TWIN PLANET所属。

今回対談いただいたのは……●太田差惠子さん●介護・暮らしジャーナリスト、NPO法人 離れて暮らす親のケアを考える会パオッコ理事長。AFP(日本ファイナンシャル・プランナーズ協会認定)。長年の取材活動で得た豊富な事例を基に、「遠距離介護」「介護とお金」などさまざまな情報を発信している。

《取材・文/中村裕美(羊カンパニー)》