スケボー以外の興味は
一躍注目を浴びる状況となったが、周りの反応は?
「母ちゃんはめっちゃ喜んで“すごいことになってる! 息子がバズってる!”ってメールくれました(笑)。友達からもたくさん連絡きましたね。スケーターからも、そうでない人たちも連絡くれて出てよかったなと思ってます。でも、今後また実況やるかはわかんないっすね(笑)。五輪は特別だからやってみようと思っただけですから。なにか出演とかのオファーがあっても断っちゃうかもしれませんし、ひょいっと出てるかもしれません」
世界大会の優勝歴に、まだ若い年齢……。今回、選手として出場しなかった理由はどこにあるのだろうか。
「スケートボードが五輪種目に決定する直前の'16年ごろから、スケボーに対していろいろ気持ちの変化があって、大会はもっと楽しく滑りたいなって気持ちが強くなったんですよね。当時、記者会見とかには出たんですけど、目指すかどうかフワッとしてました。そこからいろいろ考えてたんですけど、あるとき日本代表監督のスラ(西川隆)さんから電話があって“どうする? 出る?”って聞かれて“俺はいいっす”って返したら“わかった”って。そんな感じっす」
若い選手の活躍が目立ったが、瀬尻もまだ24歳。実力と実績から次の五輪もありえない話ではないが……。
「どうですかね(笑)。もし俺が今から目指すんであれば、これからいっさい遊ばず毎日練習しないとですね(笑)。その気持ちが芽生えればですけど」
解説の仕事の合間でも時間を見つけてスケボーしていたそうだが、スケボー以外の興味はというと……。
「ワンちゃんとかネコちゃんとか、動物が好きっすね。あとは絵を描くのも好きです。お笑いも見ますよ。バナナマンや東京03が好きっす」
決勝ではより高難度の技が繰り広げられ、選手の転倒も目立った。スケートボードに恐怖感はないのだろうか。
「怖いっすよ。子どものころ、年1回は大きなケガをしていました。学校にはしょっちゅう松葉杖をついて通ってましたからね。一番大きいケガは中2のころ、腕を開放骨折したことですね。その点、椛ちゃんは13歳らしい恐れ知らずな滑りでしたね。見てて“いいなー”って思いました」