露木さんの元には、定年退職を迎えた男性からの相談も。50代の妻がパート勤務している介護施設で起こった話だ。
暴走する不倫相手
「相手は40代の介護施設の所長で、一緒に仕事をする時間が長かったそうです。仕事の合間、奥さんから夫に対する不満や愚痴を聞くうちに恋心を抱くようになりました」
恋愛経験が多くなかった所長は、年上の女性が自分を頼ってくれていると勘違いし、どハマり。男性の妻に「離婚して僕と一緒になってくれ」と迫るようになったという。
「さらには自宅へ押しかけ、夫に“僕のほうが幸せにできます。奥さんを僕にください”と直談判もしています」
そこまで突っ走るほど、所長にとって奥さんが魅力的だったのだろう。だが実は肉体関係は持っておらず正確には不倫とはいえないのだが、結末はどうなったのだろうか?
「当然、夫はその申し出を断りました。もともと夫婦仲は決して良好とはいえなかったようですが、奥さんが最終的に薄給の介護施設職員より、退職金や年金がしっかりもらえる夫の安定を選びました」
奥さんもそこまで自分のことを思ってくれる男性に悪い気はしなかっただろうが、現実的な選択をした。
「その後、夫はパートを辞めさせ連絡手段を断ち、フェードアウトさせています。ストーカー化を危惧していましたが、今のところ被害相談は受けていません」
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ドラマもいよいよ佳境へ。不倫がバレても悪びれた様子を見せない藍子に対し、暢はどんな復讐を果たすのだろうか──。
最後に露木さんは、
「不倫できる女性は、お金と時間と体力に余裕がある人。今は女性の社会進出が進み、男性の草食化が進んでいます。このドラマのように、独身気分に戻って恋愛を楽しみたいと思う女性が増えてくるかもしれませんね」
(取材・文/高橋もも子)