事務所が記事内容を全面的に認め、契約の解除を発表したのは寝耳に水だった。

「アイズがそれを認めてしまったら、この記事は本当になってしまうと困惑しました。僕個人の見解としては、A子さんとの関係はもちろん同意のうえだったと認識していましたし、彼女の親族にも紹介され、ご挨拶もしていました。事実関係をHさんと一緒に確認したのに、汲み取ってもらえなかったのかと絶望しました……」

 報道があった直後、小澤をよく知る関係者から連絡があった。

“アイズはHも社長も含め廉を切り捨てたんだから、今すぐ弁護士に相談した方がいい”と、弁護士さんを紹介してくれました。弁護士さんにお話ししたら、“これはひどい”と。“記事の内容を事務所が認めてしまっていることがまず問題だから、文春とA子さんの事務所に反論するんじゃなくて、まずはアイズに対して言いましょう”ということで、反論のツイートをしました。そしたら、Hさんが叫びながら僕の家に来て。ドアをドンドン叩きながら、“開けて! 開けて!”と……」

 さらなる警察沙汰になることを恐れた小澤は、ドアを開けなかった。

反論ツイートを事務所に消された

「そしたら“損害賠償が億を超えちゃうから”みたいなことを言ってきて。そのとき僕は無知だったので、“億”という言葉に恐怖を覚えて結局ドアを開けてしまったんです。すると、“今すぐさっきのツイートは消して、こういう文を書いて”と言われて……。あれはHさんに指示されて書きました。やりとりしたLINEの履歴も残っています」

 証拠を持っているという小澤だが、なぜこのタイミングでの告白になったのか。

「弁明をするかどうか、ずっと迷ってきたんです。“僕が弁明することによって、A子さんにまた深い傷を与えるんじゃないか”ということも考えました。でも、“この記事で、人生がぶち壊された僕の立場ってどうなんだろう”って。弁護士さんに話を聞くと“男女間の問題は、離婚とか含め女性のほうが強いよ”と言われて、気持ちが折れてしまっていました

 小澤はA子が中絶した後、水子供養に今も通っている。

「供養先の施設の方が、人として生きる道しるべを僕に示してくれまして。“謙虚に小さく小さく生きること。針の穴に、太くなっちゃった糸を通すのは難しいけれど、謙虚に生きて、小さく細くなってから針の穴を通すのは難しくない”と。感銘を受けて、謙虚に生きよう、弁明もせずにいよう、そう思っていたんです」

 しかし、波紋が広がることで、小澤個人の問題ではすまなくなっていった。

「僕の家族は、僕以上に苦しんできたと思う。僕は今、犯罪者みたいになってるんですよ。有名で影響力のあるユーチューバーさんの動画を最近になって見たんです。“みんなコイツが復帰するとか言い出したら、叩きまくって阻止しよう”みたいなことを言っていて。世間は僕のことを犯罪者だと思っているんだなって。記事の内容が本当ならば、僕も僕のことを犯罪者だなって思います。でも、報道のすべてが事実というわけではないので、必要な弁明はするべきだと決心しました

 小澤は一方的に犯罪者扱いされることに疑問を持ったということなのだろう。