新しい“シニアの星”のシャイな素顔

「現役のすごい人」に直撃!(2)

石塚ひろしさん

 180センチの長身、スタイル抜群の色男!すでにベテランの風格を漂わせる“新人演歌歌手”の石塚ひろしさん(79)。73歳での業界最年長デビューから、精力的にCDを出し続けている新しい「シニアの星」だ。

 中学校を卒業後「金の卵」として故郷青森県から集団就職で上京。母が家で聴いていた三橋美智也や春日八郎の歌声に魅せられていた子どもだったという。

 日中は新聞配達、夜は流しで歌う生活をし、結婚をきっかけに運送業での“トラック野郎”や、社長お抱えの運転手などを経験した。

 そんな石塚さんのデビューのきっかけは、ひとまわり年上の愛する妻との死別だった。

「家内が死んだショックで酒びたりになりました。最初は歌うなんて気持ちにはとてもなれませんでしたが、通い始めたカラオケスナックで人の歌を聴いていると歌好きの虫が起きてきて、自分もマイクを取るようになりました」(石塚さん)

 その美声はお店でも評判になり、憧れの作曲家の先生へとつながり、とんとん拍子でデビューが決まった。

 現場で歌えば注目を集め、多数の女性ファンを獲得しているそうだが、本人はプロデューサーも驚くほどシャイなのだそう。

「私はファンサービスというのがいちばん苦手なんですよ(笑)。女性と2人で歌うっていうのも昔からダメで……」(石塚さん)

 クールな“イケオジ”的風貌に似合わず、仕事で女性とデュエットをした際でも顔を真っ赤にしてしまうチャーミングな一面もあるという。読者のみなさん、そんな可愛い石塚さんは60過ぎてからの「推し活」にもぴったりですよ!

 1942年青森県生まれ。BSトゥエルビ『いきいき歌謡塾』、準レギュラー的に出演中。最新シングルは『男って奴はサ』(キングレコード)。ちなみに同レーベルには、業界最年少デビューの歌姫・ののちゃんも所属している。