白米は後回し、低価格野菜&きのこをまず先に
近年ダイエットといえば、糖質制限ですが、糖質を極端に少なくする必要はありません。野菜+タンパク質+炭水化物を、毎食しっかりとりましょう」
問題は、先ほどの調査報告のように、野菜が少ない分、炭水化物の量が増えてしまうこと。どれくらいが適切かというと、
「ごはんでいうと軽くお茶碗1杯分。パックごはんの180~200gくらいです」
炭水化物はとってよいのだが、食べる順番が重要だ。
「食物繊維が多く含まれる野菜から食べましょう。特に緑黄色野菜は、βカロテンなど抗酸化物質が豊富でダイエットに適しています」
赤石さんが糖尿病の患者さんに栄養指導をするときには、GI値をもとに食品の説明を行う。
「GIとはグリセミック・インデックスの略で食後血糖値の上昇を示す指標です。値が小さいほど、食後の血糖値が上がりにくくなります。白米などGI値が高いものを食べると血糖値が急上昇し、インスリンというホルモンが働き、糖を細胞のエネルギーとして使います。しかし、急上昇した糖は余ってしまい、それらは脂肪として蓄えられてしまうのです」
つまり、食べる順番が大事なのだ。空腹だからといって“まず白米から”なんて言語道断なのだ!
「野菜やきのこ、果物など、食物繊維が多く含まれる食品を先に食べると、血糖値が上がりにくいことがわかっています。ベジファーストといわれるサラダや生野菜を先に食べる方法は味けないかもしれませんが、炒め物などこってりした料理にしてもOKです。ただし、野菜は水溶性ビタミンなど水に溶けやすい成分が多いので、ゆでる場合はスープにして栄養をくまなく摂取しましょう」
●食べる順による血糖値上昇の違い
米を先に食べると、血糖値が急に上昇するが、野菜が先なら血糖値の上昇は緩やかになる。(グラフ参照)
ここで心配なのは、やはりお値段。野菜は高いのが悩み。
「季節に関係なく、価格が安定している低価格の野菜を使えば大丈夫。例えば、もやしや豆苗です。豆苗は根から1~2回芽が出てくるのでおトク。また冷凍野菜も利用しましょう。旬の時期に収穫し冷凍するので、栄養面ですぐれています。価格も安めなので利用してみては?」